知識を蓄え、思考力を磨き、実践力を伸ばします

例年よくお問い合わせいただく内容からQ&A方式にまとめてみました

Q1 いままで大学生の家庭教師にお願いしていましたが、私も仕事を持っておりますため今年は外に出そうと思います。1対1の完全個人指導となっていますが家庭教師との違いはどのあたりですか

 

A  当塾の特徴は英語だけにしぼり、私一人でお預かりして責任を持って指導しておりますので、途中で先生が変わることはありません。受験まで先を見据えてしっかりと指導してまいります。また塾にはさまざまな教材を用意しております。たとえば中3生ならば、復習として中1の単元内容を解かせたり、英検準2級対策として高校単元内容を解かせたり、本人の理解度をみながら臨機応変に対応します。加えて同学年で習う単元も、わかった、自信がついた、と十分な手ごたえが感じられるよう、豊富な問題演習量を用意しています。その時間に他の生徒はおりませんのでご不安をお感じになる方もいらっしゃることと思いますが、本人の力を最大限に引き出し、無理なく伸ばしてゆくためには最も効果的な勉強法ではないかと私は思います。ご信頼ご期待に添えるよう90分間全力投球で臨みます。

 

Q2 付属の女子高に通っておりますが、大学への内部進学を希望しています。普段は部活で忙しく、疲れて帰宅して、勉強時間が十分に取れない日もあるようです。特に英語に力を入れている学校ですので、学校の勉強を中心に見ていただくことはできますか。普段は週1回で、テスト前には回数を増やすことはできますか

 

A  学校の補習を目的としてお預かりすることもできますし、テスト前は日曜日も授業を行いますので、ご希望により、回数を増やすこともできます。その際、対策費として、5回で一月分の授業料をいただいております。これは、例えば、1学期の中間、期末の際に各2回、残り1回は2学期の中間テストにまわす、というふうに活用していただいております。現在、付属中高の生徒を数名お預かりしておりますが、学校の教科書にそって、進度をにらみながら、やや早めに先の内容を指導しています。生徒からは学校の授業がよくわかる、と感想を述べてくれます。学校の授業に十分についていけるという自信と余裕が生まれ、授業への積極的な参加意識を持つことが成績の伸びに直結します。習ったことを忘れないうちに復習して、自分で使いこなせるようになっておくことが、定期テストにおいて納得のゆく結果につながります。毎回の授業の際に、予習すべきこと、復習すべきこと、また高3で行われる内部進学テストをにらんで、英語の総合力を伸ばすためにすべきこと、というふうに授業記録に記入しながら細かな指示を与えてゆきます。その週の努力目標を立て、毎日、短時間、集中的に取り組むよう指導しています。しばらく継続してゆけば、自分なりの勉強法も出来上がってゆきますし、家庭学習においても、もっと英語を伸ばしてやろうという積極的な意欲がわいてきます。英語とのキョリをおかないで、いつも身近なものにしておく習慣が自ずと身についてゆきます。

   私が責任をもってお預かりし、全力で指導します。

 

Q3 公立の新中2です。高校受験に備えてもっと意欲的になればさらに伸びるはずと期待をもっておりますが、塾に通わせたことがないため、先生との相性が合うかどうか不安です。いかがでしょうか

 

A  私は1対1の授業の場合、特に段取りを大切にしています。学校の進度と宿題をチェックした後、前半後半に分け、その日の授業内容を説明します。今日は何を勉強すべきかわかるので、安心感が生まれ、積極的な姿勢で授業に臨めるようになります。また当塾の特徴は、生徒との対話を重視し、添削による弱点補強を毎回行います。得点力アップにこだわります。なぜマルにならないのか、なぜ減点されるのか、何を問われているのか、どのように答えなければならないのか、添削し、ていねいに解説します。注意力が増しますし、よく考えてから解くようになります。毎回添削指導を積み重ねることで、速く正確に解けるようになります。マルをつけながら、できるようになったね。とか、わかってきたね。と努力を認めてほめてあげるようにしています。生徒は自信がわきますし、強くなります。家でも自発的に取り組もうとする意欲がわきます。毎回の授業を通してより強い信頼関係を築き上げながら、受験生としての自覚が芽生え、自らの力を頼りとし、努力を惜しまない本物の受験生に鍛え上げてゆきます。

 

Q4 私立の新高3です。学年が上がるにつれ、長文では得点が取れても、文法問題で得点が取りづらくなってきたと申しております。文法だけにしぼって、指導していただくことはできますか

 

A  文法だけでの指導もお引き受けします。模試の解答解説とデータブックを読んでおりますと、空所補充や適語選択完成問題では、正答率は比較的高いのに対し、正誤問題や整序問題では正答率が低いように思います。また英作文がまったく書けなかった受験者の数も目立ちます。高得点を取るためには知識を蓄えるだけでなく、この表現は明らかにここがおかしいと見抜く力や、書き出しや語数が指定されている場合、構文とイディオムを組み合わせて英文を組み立ててゆく力も身につけることが必要です。秋以降の模試や入試本番に備えて、思考力表現力英文構成力を問う問題にも十分に対処できる力を養っておく必要があります。しかし模試や入試を意識してハイレベルの実戦問題ばかり解いても実力アップにはつながりません。基本に戻り英文法を単元ごとに総復習を行い、自分の英語力の拠り所となる、しっかりとした受験英語の土台を夏までに築いておく必要があります。その上でハイレベル演習を行えば、詰まった時に自分でどこに戻ればよいのかわかるようになります。覚え間違いなのか、まだ覚えていなかったのか、一度理解したのに、使いこなせなくなっているのか、自分で検証しながら基礎を確認してゆく勉強法が身につけば、応用力は着実にアップします。当塾では、毎回テキストの範囲を指定して、構文、イディオムテストを行います。授業は頻出重要単元とされる準動詞、関係詞、比較、仮定法の攻略から始めます。私が繰り返しポイントを指摘し、添削指導を行います。復習を怠ってきたポイントをしっかりと自分のものにしてゆくことで自信が回復します。また次に何をやればよいのかわかってきますので、学習量が増え、落ち着いて受験勉強に取り組めるようになります。

 

Q5 私立中高一貫校の新高1です。長文がだんだん難しくなり、途中で読めなくなってしまうと申しております。英検とセンターのリスニング対策についてもお伺いしたく思います。いかがでしょうか

 

A  私立の大学入試では90分の試験時間であれば、300語から600語程度の長文と会話文が、合わせて3題から4題出題されます。速読力、集中して最後まで読み通す粘り強さ、内容を整理しながら読み進め、設問を解いてゆく論理的な思考力、それぞれに磨いてゆく必要がありますが、まずは意味のまとまりごとに/を入れ、なるべく戻り読みをしないで一方通行に読み進めてゆく読み方を指導します。慣れてくれば、自分で/が入るようになりますし、英語を英語のまま理解し、和訳にこだわらず、内容を読み取ろうとしますので、読む早さや理解度は、格段にアップします。この方法はリスニング対策にも有効です。また家庭学習においては、毎日長文の音読をするように指導しています。普段から長文を音読して慣れておくと、全く読んだことのない長文にも、読み始めた途端、スッと内容にはいってゆけるようになります。目標としては、高2の夏に英検2級の取得をめざします。英検2級はセンターと出題形式やレベルが似ておりますので、センター対策にも役立ちます。

 

Q6 高3の夏までは、まるで部活のために通学するような生活をしておりまして、その後、受験勉強に取り組みましたが、志望校に合格できず、再チャレンジすることになりました。本人は「英語が解けなかった、考えが甘かった」と申しております。親としては、やっと本気になってくれた、と思いますが、うまくゆくか不安にも感じます。いかがでしょうか

 

A  絶対的な勉強量の不足が原因、と本人が自覚しているのであれば、単語・熟語・構文を計画的に仕込んでゆくことで、着実なステップアップをめざします。秋以降の模試において、しっかりと結果を出してゆくことが志望校合格に直結します。よく、夏までは仕込み、秋からは追い込みと申しますが、この一年間は、効果的な時間の使い方と勉強法で勝負です。私は受験生に「まわりに振り回されず、自分の受験英語を築きあげなさい」とアドバイスしています。そのために、今覚え込むべきことを後に回さず、今おぼえこませています。今を大切にして、仕込みとチェックを積み重ねてゆけば、不安やあせりを感じることなく、落ち着いて受験勉強に取り組め、力をつけるとともに自信が沸き、自分の勉強法とペースがつかめます。また、その力は秋以降の模試で十分に発揮されます。秋なかば以降の入試演習においても、再度構文の総整理を行います。英語が伸びてゆくことが実感できますし、受験まで緊張感を絶やさず、意欲的に受験英語に取り組むことができます。

新中1スタート講座開設

 

Q7 新中1です。初めからお願いするのも早いかなとか、1学期は中学校に慣れさせて夏からお願いしようかなとか、決断に迷っております。いかがでしょうか

 

A  以前にも同じようなお問い合わせをいただき、スタート講座として、三人一組(1対3)で、授業を実施しました。発音しながら英語の文を書けば慣れるし、英語を好きになるし、自信が沸くし、得意科目にする早道!と考え、テキストやプリントは一切使用せず、単語テストも行わず、ノートと板書だけで授業を行いました。また、90分4回よりも60分6回のほうが効果的と考え、日曜休をはさんで6日連続で実施しました。授業内容は、Be動詞と一般動詞、単数形と複数形にしぼり、日本文と英文との文の仕組みのちがいを理解させることに努めました。単語を入れ替えて、3語から5語の短い文をいくつも作り、板書で解説した後ノートに3回ずつ書かせました。私がそれぞれのノートをチェックした後、「単語と単語の間を少し空けましょうね」とか「きれいに書けるようになりましたね」とか、一言添えて返却するよう心掛けました。また、単語力を強化するために、ストップウオッチでアルファベットを書くタイムを計ったり、前日に扱った単語から10語を取り出し、2回ずつ書くタイムを計ったりしました。講座終了後、生徒から「楽しかった」「自信がついた」と感想を述べてくれました。私もまた、テキストやプリント類に内容の制約を受けませんでしたので、楽しく伸び伸びと指導できた気がします。すべてノートに残す授業形態でしたので、保護者の方にもご納得いただけた授業ではないか、と自負しております。

※    本年度より正規の講座として設置します。

期間 2月~3月(2月末~3月10日頃までは、学年末テスト対策のため休止します)

時間 15:30~16:30、16:30~17:30(1回60分、全6回)

費用 1万円(諸経費込み、入塾金無料)

お一人での参加、または初回から1対1をご希望の方は、お問い合わせ願います。

4月以降は他学年と同じく1対1の完全個人指導になります。4月以降の継続について、しつこい勧誘は行いません。

 

Q8 英語は初めてです。親からみて理解が少し遅い子なので個人的に面倒をしっかりみてくださる塾を探しています。いかがでしょうか。(中1公立)

 

A  まず学習習慣を身につけることから始めます。毎回授業は同じ進め方で進めてゆきます。単元を細かく分け、それぞれに到達度目標を設定します。板書でていねいに説明した後、ノートを使って基本文が十分に使いこなせるように指導します。次に塾用テキストや教科書準拠ワーク、および私の作成したオリジナルプリントを交互に交換しながら添削指導を行います。理解度をチェックしながらその際、できるようになったら必ず褒めてあげるようにこころがけています。また理解できていないなら再度ていねいに説明したのち、努力目標を設けます。一つ一つ小さな目標を達成してゆくことで自信がわき、得意科目のまま維持してゆきたいという姿勢がうまれます。家庭でも弱点を自ら補強しようとする自発的な学習習慣がしだいに身についてゆきます。

 

Q9 小学生の時に英検4級を取りました。中学生になっても、その先順調に伸びていってくれるか不安です。いかがでしょうか。(中1私立)

 

A  各学年の学習内容枠を取り外し、本人の理解度をみながらどんどん先に進めて行きます。英検3級では二次試験に面接が課せられます。その対策も兼ねて、各単元を終わらせた後、その単元までの長文演習を行います。一語一語自分の声で確認しながら、ていねいに読む習慣を身につけさせます。differentとdifficultなど自分の声で発音しながら、ていねいに読み進めてゆくことで、注意力がつきますし、英語の文章になれます。また、家庭で繰り返し読むことで、単語、イディオム、文法の内容が頭の中にしっかりと定着します。中2で3級、中3で準2級をめざし、大学入試にもつながる、しっかりとした土台を築いてゆきます。

 

Q10学校ではプログレスを使用しています。早くから英語を始めたせいか、中1のなかばまでは得意科目でしたが、学年末では平均点近くまで下がりました。本人はだんだん難しくなってうまく勉強が進まないと申しております。親としては自信を取り戻してほしいと思います。いかがでしょうか(中2私立)

 

A  プログレスは学校によって使い方がまちまちという気がします。学校の指導内容に合わせた勉強法を工夫することが肝心です。本人の学力を診て、学校の授業内容を十分にお伺いしたうえで勉強法をご提案いたします。まず、中間・期末で納得のゆく結果を出すことです。習ったことをそのままにしておかないで、自分のものにしてゆく、復習の積み重ねの習慣をつけることが大切です。塾での授業は学校の進度をみながら、やや速めに進めてゆきます。BOXの例文を板書でていねいに説明し、塾用テキストやプリントで十分な添削指導を行い、その後EXの長文演習を行います。長文は単語を調べ、まず自分の力で読んでみることをお勧めしています。その際、派生語やイディオムなども書き留めるように指導しています。長文を読む際には、意味のまとまりごとに/を入れ、なるべく戻り読みを避け、一方通行で読み進めて行く速読法を指導しています。この読み方はリスニング対策にも役立ちます。早い時期に学校の指導内容に沿った自分独自の勉強法を確立させることで、自信が取り戻せます。自信がわき、余裕が生まれたところで、これまでの文法を単元別に徹底的な弱点補強をおこないます。わからなくて区別がつかなかったり、うろ覚えだったところをはっきりと理解することで、より一層の自信がわき、自発的な勉強へとつながります。

 

Q11高校受験をめざし塾に通っておりますが、英語がなかなか伸びません。本人は「習ってもすぐに忘れてしまう」と申しております。親としてはこのまま塾に通わせながら、そちらにも通わせたいと思います。他塾との併用はいかがでしょうか(中3公立)

 

A  特にかまいません。当塾は1対1の授業ですから、声に出してなじませて書かせて解かせます。学校の教科書と英検や入試の過去問の長文を声に出してしっかりと読ませます。自分で十分に理解できたか、確認させながら授業を進め、わからないところをそのままにしておかないよう指導します。
まず、教科書にそって、基本をていねいに説明した後、反復演習をさせながら、間違った箇所や解けなかった箇所を重点的に指導します。ポイントが整理できますし、しっかりと定着します。習ったことをそのままにしておかず、すぐに自分のものにしてゆく学習法が身に付けば、解くだけに終わらず、「自分の使える英語として覚え込もう」とする姿勢が自ずと身に付きます。しだいに正答率が増し、得点力がついてきますので、全問正解すると「よっしゃ」とまるで受験生であることを楽しむかのように、受験にチャレンジしてゆこうとする積極的な勉強態度にかわります。第一志望校合格をめざし、自信を持って本番に臨めるよう励まし続けてゆきます。

 

勉強のやり方を教え、今やるべきことを今やらせます

 

Q12付属校のせいか本人はマイペースで勉強していると申しておりますが、親としては高校に進学して外部からの入学生に負けないねばり強さを身につけてほしいと思います。いかがでしょうか(中3私立)

 

A  中学英語を高校受験のための英語ではなく、高校英語にスムーズに移行し、しっかりと理解するための基礎英語と位置付け、徹底した反復演習をおこないます。高1で習う過去完了や関係副詞は、中3で習う現在完了や関係代名詞が土台になりますし、中2で習った不定詞や比較は、高校ではさらに細かく複雑になります。高校に入学してから英語でつまずかないためにも、中学英語を総復習しておくことが大切です。授業は学校の進度をにらみながら、やや速めにすすめてゆきます。余裕の生まれたところで高校受験用の塾用テキストを使って中1中2の総復習をおこないます。また、随時確認テストをはさみます。理解度をチェックし反復学習の重要性を認識してゆくにつれ、工夫を重ねながら自分独自の勉強法を生み出します。この勉強法を積み重ねてゆくことで自信がわき、粘り強さが身についてゆきます。

 

Q13中高一貫で新高1です。本人は理系に進み、医学部をめざしたいと申しております。親としても応援したいと思いますが、これまでの成績ですといささか不安です。いかがでしょうか(高1私立)

 

A  医学部受験では、数学は全範囲から出題されますし、理科も2科目必要です。そのため比較的余裕のある高1のうちに全単元を一通り終了させ、受験のために覚え込むべき内容を把握しておくことが大切です。授業はどんどん先にすすめてゆきます。指定の参考書を授業中にも活用しながら、中学英語に何が加わったのか、何を覚え込めばよいかをポイントを板書で列挙しながら説明します。家庭でも十分な問題量を解いて来ていただきます。翌週には分かりづらかった箇所を重点的に解説します。しばらく進めてゆくうちに予習や復習の要領が分かってきますので、他に頼らず自分で調べ、自らの力でものにしてゆこうとする意欲的な姿勢になります。春夏冬の長期休暇をうまく活用し、高2までに受験英語を完成させます。

 

Q14中学のときは、あまり勉強に身が入らなかったせいか、大学受験では挽回したいと申しております。親としては、これを機に基礎から徹底的に鍛え直していただきたいと思います。いかがでしょうか(高1私立)

 

A  やる気を実力に反映させ、自信につなげる一つの方法は、復習しながら進めてゆくことです。授業は各単元ごとに中学英語の復習に高校英語をからめてゆきます。たとえば不定詞は中学内容を板書で十分に説明し、練習問題を解き、使いこなせるようになった後、高校で習う知覚動詞、使役動詞、完了不定詞とすすめてゆきます。その際に、苦手意識を克服させるため、生徒本人にポイントを自分で気付かせるように指導します。習ったことを自分のものにしてゆこうとする努力の積み重ねで、この時期、高校英語の仕込みの重要性を認識することができます。また、大学受験に必要な単語や熟語や構文も積極的に覚え込んでゆこうとする姿勢が身につきます。一年間をかけて、大学受験に必要な盤石な土台を築きあげてゆきます。

 

Q15自分が見つけてきたり、私がすすめたり、いくつかの方法を試してみましたが、長続きしません。そのためか成績も伸びません。親としては落ち着いて勉強してほしいと思います。いかがでしょうか(高2都立)

 

A  学校の授業や自分の選んだ学習法を志望校に向けた受験勉強とうまくからめながら進めてゆけば問題はありませんが、ばらばらになってしまうと伸び悩みの原因になります。たとえば難問ばかりに手を出すと受験に必要な文法や構文の知識が不十分になりますし、基本問題ばかり解いていると実践問題を解く際に時間がかかったり、歯が立たなかったりします。体験授業の際に本人の実力をみて、本人と十分に話し合ったうえで何をどのように進めてゆくかを決めます。時には中学内容にまで逆上りながら、塾での授業を学校の授業や受験勉強にうまく生かせるように指導します。また、中間期末テスト前には万全のテスト対策をおこないます。しばらく進めてゆくうちに、すっきりとした勉強スタイルができあがってゆきます。今何をやればよいのか分かってきますし、落ち着いて受験勉強に取り組めるようになります。

 

Q16高1の初めのうちは意欲的に取り組んでいたようですが、後半あたりから机に向って同じページをひろげたままボーとしていることが多いように見受けられます。少しでも先に進めてほしいと思います。いかがでしょうか(高2私立)

 

A  集中して意欲的に受験勉強に取り組む勉強法の一つは、自分の実力を絶えず試してみる勉強法です。自分の弱点を自分で見つけ出し、自分で克服してゆこうという意欲をもつことで、受験勉強が前に進み始めます。しかし、エンジンもいきなりパワー全開にしますと故障の原因になります。十分なウォーミングアップが必要です。そこで、体験授業の際に、本人の実力、学校の内容や進度、将来の進路を十分にお伺いした後、これならできそうだ、という勉強法と学習内容をご提案致します。学期ごとに、また長期休暇ごとに、努力目標を設定します。無理をせず、着実なステップアップをめざします。自分の実力を志望校まで引き上げるには、家庭での努力が不可欠であることを認識させます。また、本人の様子を見ながら、多少難しい長文や文法問題にも積極的にチャレンジさせます。すぐに投げたりあきらめたりしないで、自分で調べて食いついて解いてみて、授業のあとで徹底的に復習して自分のものにしてゆく習慣を見につけさせます。この時期、集中力とねばり強さを身につけることが、それ以降の飛躍的な実力アップにつながります。

 

Q17大学受験に2度失敗し、今年が3度目のチャレンジです。高校卒業当初は意欲的でしたので、本人まかせにしておりましたが、秋以降公開模試を受けても伸びが見られず、思いどおりに勉強が進まず、受験を迎えてしまったようです。今年は親が生活面を少し管理しながら、夕方からはそちらに週2回で通わせたいと思います。いかがでしょうか(卒業生都立)

 

A  自信を取り戻し、強くなることが必要です。計画性と実行力で勝負です。生活のリズムを崩さないためにも、休みの日も早く起きて、午前中を有効的にうまく活用することをお薦めします。昔から段取り八分と申します。夏までには仕込み、秋以降は応用、発展、仕上げの実践演習とおおまかな段取りを組み、毎月の努力目標を設定します。特に仕込みは、秋以降に延びても、ていねいに行います。小さな目標を一つ一つ達成してゆくことで、自信がわき強くなります。また、仕込みをしっかりと行うことで、基本事項を自由自在に使いこなせる応用力が身につきます。この応用力が受験英語の土台になります。秋が深まるにつれ、得点力アップをめざし、過去問を主体とした総合演習をおこないます。和訳にこだわらず、/を入れながら話の流れに沿って読み、パラグラフごとに内容をまとめ、主題を読み取る演習を繰り返し行います。目標とする第一志望校への合格を目指し、鍛え上げ、励まし続けてゆきます。

 

Q18 これまでベテランの家庭教師の方にお願いしておりましたが、熱心なご指導の余りか、時には「今さっき説明したじゃないか」とか、「こんなの中学レベルだ」とか、きびしい言葉が聞こえてきました。普段も先生の言葉しか聞こえてきませんので、本人に尋ねたところ、窮屈な感じで気が乗らないと申しておりました。今年は受験生ですので、塾か予備校に通わせながら、そちらで英語を強化していただきたいと思います。本人に自信をつけさせるような授業をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか(高3私立) 

 

A  英語が好きになり、身近なものにすることが第一です。自分に合った勉強法を身につければ、勉強がスリム化されますし、日々実践してゆけば、「さあ、今日もやるぞ」と決めたら、スッと勉強に入ってゆけます。苦手意識がなくなり、力がついてくると、テストで結果が出せますし、勉強の自己管理ができるようになります。弱いところを重点的に鍛えてもらおうと、目的意識を持つことで、積極的な勉強姿勢になります。自信がつくとテスト結果として表れるだけでなく、勉強法にも表れます。私が「よし、わかってきたな」と思います瞬間は、私にきく前に、どうすればよいかを自分で考え、自分で調べ、自分で解決しようとするようになったときです。時には時間を計って解かせることがありますが、「もうちょっと」とか、「あと1分」とか言いながら、粘り強く問題に食いついてゆきます。また、この盛り上がりをうまく家庭学習にも生かし、しっかりと定着させ、ものにしてゆく習慣が身につきます。合格報告に来た生徒が、それまでを振り返って「休まずに通ったことがよかった」と感想を述べてくれました。生徒を引っ張ってゆくとは、まさにこの言葉のためではないか、と考えております。


Q 19 新中2です。中学受験で結果が出せず、再起を期して公立中に進みましたが、部活に熱中するあまり、この一年間、勉強にはあまり身が入らなかったように思います。このままでは.また来年受験生になって、トップグループにますます差をつけられるのではないかと心配です。そこでこれからの一年間、そちらでみっちりときたえていただき、上位高めざして中3からは進学塾に通わせたいと考えています。丸1年間と期間を決めてご指導いただくことはできますか


A お引き受けします。この1年間でぜひとも身につけていただきたいことは、他を頼らず自分でどんどん先に進め、新しい内容を仕込んでゆく学習意欲と、長くて難解な英文をへこたれずに読み進めてゆく粘り強さです。1対1の授業ですので本人の様子を見ながら中1復習から進め、応用と実戦問題を省いて基本と標準問題に絞り中学の全単元を仕込み、高校受験英語の土台を完成させます。毎回単元を決めてやや多めに問題を解かせてゆきますので、力がつき、センスが養われるだけでなく、独特の英語表現にも慣れてゆきます。例えば、What is the capital of Japan ? とか What is the population of Japan ? といった表現も抵抗なく頭に入ってゆき、使いこなせるようになります。このような表現を数多く仕込み、覚え込むことが、受験生になって飛躍的な得点力アップへとつながります。長文は、基礎から標準レベルの英文を数多く音読させ英文に慣れさせます。ゆっくりとていねいに音読しながら、話の流れにそって読み、内容を把握してゆく演習を積み重ねてゆきます。また家庭でも塾で読んだ英文を何度も音読するようアドバイスしています。以前、ある生徒が、家でも繰り返し音読するようにしたら、テストの時、まったく読んだことのない長文にスッと入ってゆけて、最後まで読めた。と、申しておりました。音読により英文に慣れ、ねばり強く話の流れについてゆけた証ではないかと思います。丸一年をかけて、現状に甘んじず、目標に向けて努力を惜しまない、芯の強い受験生に鍛え上げてゆきます。


Q20 リスニング対策についてお伺いします。娘は都立新高2で、高1の時英検準2級に合格しました。この冬英検2級に挑戦しましたが、リスニングにまったく歯が立たなかったと申しております。昨年高1秋の模試でもリスニングで点数が取れなかったようですし、英会話スクールに通うか、塾や予備校のリスニング対策講座を取るか、といろいろ娘と話し合っています。もしそちらにお願いするならば、どのようなご指導をいただけるのでしょうか。


A 市販の教材をうまく活用することで十分に対応は可能です。英検やセンター試験のリスニング問題は、内容は難しすぎず極めて客観的テストになっていると思います、まず試験時間と出題形式と語数を把握し、どのように進めてゆけばよいか対策をたてることが肝心です。聞いた瞬間日本語に直そうとしないで、止めずに流せるようになれば、リスニング力は着実にアップします。当塾では、会話文と説明文に分けて出題傾向と頻出パターンを分析して編集された教材を使用しています(1題80語~150語で4択式)。生徒には繰り返し聞き、放送文に合わせて音読するようアドバイスしています。放送文の先生の発音や読み方をまるごとまねようとすることで、英語独特のリズムやイントネーション(抑揚)が身につき、英文が聴き取りやすくなることが実感できます。トレーニングを積み重ねてゆくにつれ、最初は速すぎて聞き取れないと感じても、しだいに慣れて聞き取れるようになり、正解を選べるようになります。またこの勉強法は長文読解にも役立ちます。ていねいに一定のスピードで、意味のまとまりごとにポーズ(休止)を入れ、話の流れを追いながら読み進めてゆけば、内容をまとめやすく、話の中心となる部分が見つかりやすくなります。しかも集中力が最後まで持続し疲れません。特に600語を超える長文が出題される上位校の入試本番において、その強さが発揮されます。

 

 

Q 21 私立女子新高3です。現在集団授業に加えて個別指導にも通っていますが、テストでなかなかよい結果が出せません。どのような指導を受ければ伸びるのかと、考えあぐねておりますが、もしそちらにお願いするなら、どのようなご指導をいただけるのでしょうか

 

A  指導を受けるというより、自ら仕込むという姿勢が必要です。 問題のレベルや難易度に自分の実力が追い付いてゆけてない、問題演習量不足、仕込み不足状態のせいではないでしょうか。何をやればよいのか、一人で進めてゆけるのかと不安にお感じになるかもしれませんが、毎日コツコツ仕込んでゆく勉強法を積み重ねてゆけば、知識量が増え、テストでも食いついてゆけるようになり、自分の弱点がわかってきますので、弱点補強に心がけてさらに努力を積んでゆけば、テスト結果にも表れ、よし、この調子でもっと伸ばすぞと意欲的に取り組めるようになります。私は、授業中はていねいに指導すると同時に、自分で解決し先に進めてゆけるよう勉強法もアドバイスしています。例えば、これは私が訪れたいと思っていたところだ。は、This is the place which I have wanted to visit.で、whereではありません。夜が明け始めた。は、The day began to break. で、The nightではありません。彼は一人っ子だ。は、He is an only child.で、only a childは、ほんの子供だ。という意味。あなたに電話ですよ。は、You are wanted on the phone.で、calledではありません。これらは、力の付いてきた生徒がよく間違える問題ですが、私は辞書や参考書を活用し、「ほら、ここに載ってる」と、やってみせています。間違えたところを中心に、チェックを入れ整理し、必ず見直しを行い、そのままにしておかないように指導しています。問題をどんどん先に解き進め、新しい発見と驚きを積み重ねてゆくことは、英語に自信を与えてくれるだけでなく、仕込みの楽しさを味わわせてくれます。この楽しさこそが結果を一気に引き上げてゆく原動力になってゆくと思います。

 

 

Q22  中3私立男子校です。夏休み前に学校で三者面談があり、英語はこのままだと高校に上がってから苦労する。この夏にやり直したほうがよい。と、アドバイスをいただき、ならば私(母親)が、と思い早速息子と中学英語の総復習を始めましたが、すぐさま膠着状態に陥り、こんなの習ってないとか、こんなの試験に出ないとか、文句ばかり言って、本人の危機感のなさにあきれるばかりです。もしそちらでお願いするならば、どのようなご指導をいただけますでしょうか

 

 A 中1の最初からやり直すという方法もありますが、まず学校の勉強についてゆけることが第一です。教科書は読めないと暗記もできませんし、テストで問題も解けません。次回のテスト範囲になりそうなレッスンの音読から始めます。回を重ねる毎に次第にすらすらと読めるようになりますので、自信がわいてきますし、学校の授業での参加意識も高まります。小テストやレッスンテストにも全力で臨むことで自分の置かれてる位置が分かってきます。周りの生徒の様子も見えてきます。「習ったら、すぐ復習」を習慣化してゆけば、よし、このあたりのことを覚え込んでゆけば試験に出そうだ。という目標が設定できます。また、教科書の長文は文法の宝庫です。新しい単元を仕込みながら、自分の甘かったところが具体的に把握できます。例えば不規則動詞を覚えてないとか、不定詞、動名詞の単元を十分に理解していないとか、このままでは、ますます苦手になるばかりだが、今弱点補強を行えば、十分に挽回できる。と明確な目標を設定することで、中学英語の復習にも意欲的に取り組めるようになります。やる気はあるがどうしていいかわからない。という生徒は、単元同士が絡み合った状態になっている場合が多く、単元ごとにきちんと復習してゆけば
、体系だった英文法を築きあげることができます。例えば、theyは3人称複数で、They are students.と名詞にsが付きますが、They play tennis. と動詞にsは付きません。3単現のsと複数形のsとを学習し直すことで正確な知識として定着し、盤石な土台が完成します。私は、家庭学習の進め方も指導します。ある程度量を解いたら、ポイントをまとめて整理して、何度も見直して覚え込むことが重要です。以前に似たような問題を解いたことがあったが、また間てしまったという場合は、解きっぱなしにして見直さなかったことが原因です。復習の習慣のついていない生徒には、私と一緒に重要な例文や間違った箇所
をノートに書き写して、自習ノート作りを行います。自分で書いてみることで、覚え込むべきポイントがはっきりとわかります。また、重要なポイントや間違えたところを自分で調べて解決して覚え込んでゆく方法を指導します。本当はどこまで分かっているのか、自習ノートに加えてカードや付箋や赤シートなど自分でいろいろ試みてゆくうちに自分独自の勉強法が産み出され、短時間で要領よく復習できるようになります。定期テストや実力テストで結果が上向いてくると、もっとスピード感が欲しい。もっと効率的に仕込みたい。という、さらに意欲的な姿勢になり、先を見越して次に何を仕込めばよいか計画を立て、実行するようになります。さらなる高みを目指し、もっと英語を伸ばしたいという意欲と、そのための努力は惜しまない。という実行力とをもって、学年トップグループへと一気に引き上げてゆきます。

 

 Q23 英検2級の再受験についてお尋ねします。娘は附属校で新高2です。中3で準2級を取り、成績は10段階評価で9でしたが,高校に入ると英検2級は2度不合格で、成績は7になりました。娘は、高校から教科書も急に難しくなった気がして、覚えてもすぐに忘れてしまう。英検2級の長文は量が多くて時間が足りない。と申します。親としては、自信を取り戻しまたチャレンジして欲しいと思います。本人を励ますようなご指導をお願いできませんか。

 

A 伸び悩みの原因が何か、どのように鍛えなおせばよいのかを本人が自覚することが第一です。また、塾を変えても先生を変えても、家庭での勉強法が中学の時と変わらなければ、成績の伸びは、期待できません。何から始めればよいか。私は英文の音読の習慣付けだと思います。授業中は生徒に英文を声に出してしっかりと読ませます。いきなり2級レベルの長文はきついという生徒には、100語程度のやさしめの長文から始めます。数多くの長文を読み進めてゆくうちに、英文に慣れて語彙力もつきますし、一語一句の和訳にこだわらず、意味のまとまりで区切り、そのつながりで内容をとらえてゆくようになり、英語のまま英文の内容がつかめるようになります。声に出して読むのが苦手という生徒には、ゆっくりめのリスニング問題のCDを聞きながら、ネイティブの先生の読み方をまるごと真似て、テキストを見ながら先生と同時に読んでみるようアドバイスしています。しだいに英語のリズムやイントネーションが身につき、このリズムのおかげで、英文が読みやすくなり、読んだことのない英文にも、スッと入ってゆけるようになります。絶えず英文を音読する習慣を身につければ、文構造や文の仕組みがわかってきますし、英文はひとつの情報や意見を伝えるため、まるで語句が互いに助け合ってるかのように思えてきます。知らない単語が出てきても、周りの語句から意味を推測しますし、さらに、次にどんな語句が来るか予測できるようになります。大体は前の語句を受けて、より詳しく説明し、支える語句が続きます。私は生徒に、長文を読む際は、すぐに辞書を引かないで、最後まで読み終わってから、徹底的に調べるように指導しています。手に馴染むくらいに辞書を引いて調べるようになると、英文を読みながら、和訳しなくても英文のまま内容が取れるようになります。よし、このレベルの英文はもう大丈夫。と終わりにしないで、私はさらに繰り返し音読するようにすすめています。無意識のうちに、音読が、本来覚え込むべき箇所のまだ覚えてないところを補強してくれていたことに、後になって気付きます。そのよい例が学校の教科書です。丸暗記するつもりで音読してテストを受ければ、思った以上に高得点がとれることがあります。また逆に、全訳をして重要なポイントを整理してテストを受けても、思ったほど得点が取れないことがあります。教科書本文の仕込み不足が原因です。やはり、日々の音読に勝る勉強法はない。と実感できるはずです。家庭での勉強法を音読重視にすることで、定期テストの得点が伸び、英検2級に向けて再チャレンジの意欲が復活し、今度は計画を立て、実行力が伴いますので、着実にステップアップしてゆきます。

次に、すでに英検準2級を取得し、英検2級を目指す生徒には、自分の英語力を2級レベルまで引き上げてから過去問を解いたほうが、手応えがありますし、効果的です。そこで私は、市販の大学受験レベルのCDを用いて、同時に音読による長文演習を行います。ネイティブの先生の声が、一切の甘えも許さないペースメーカーとして働き、一気に2級レベルに引き上げてくれます。毎回の長文は200語くらいで、1分半くらいで読まれます。普通よりもゆっくりめに読まれますが、テキストを見ながらでも、始めは単語を飛ばしたり、間違えたり、読めなかったりします。私は、気にせずに最後まで読み通すように指導しています。家庭で丸暗記するつもりで同時に音読を繰り返してゆけば、次第に先生の声についていけるようになり、落ち着いて集中して読めるようになり、大学受験レベルの長文に慣れてきて、勢いがついてきますし、リズムに乗って読めるようになります。しかしほんとにわかって読んでいるのか、同時音読は、自分の仕込み不足を洗い出し、努力目標を明確にするのに最適の勉強法だと思います。どこをきたえたらもっと自分の英語が伸ばせるのか、同時に音読でわかります。単語力が不足、構文、語法が見抜けない、過去と完了形、関係詞、準動詞あたりの文法理解が不十分。など、課題山積のように思えますが、弱気にならずとも、勉強法を工夫することでこの課題は克服できます。文法は、本人が苦手なところを中心に十分な演習と解説で弱点補強を行います。

単語、熟語は、同時に音読をしながら仕込んでゆくほうが話の流れを利用してむしろ効果的に仕込めます。たとえば、ingenious(発明の才のある)は単独で覚えるとすぐに忘れてしまいそうですが、長文の中で、He is an ingenious manと出てくると、どんな?なぜ?と問いかけたくなります。次の文から詳しい説明が続くと、なるほどと納得するだけでなく、その説明のために使われたinvent(発明する)improve(改良する)develop(発展させる)などの単語を同時に整理することできます。授業では同時音読を行ったあと、どんな語句が出てきたのか生徒と検証するようしています。その際に、今回初めての語、何度か出てきたがまだ覚えていない語をチェックして書き抜くなど整理するように指導しています。またこの授業が元になって、自らも仕込んでいきたいという生徒の要望があり、従来の単語集の範囲を決めてテストをする代わりに、その単語を含む英文を100題ほど読み合わせを行っています。たとえば、extraordinary(並外れた)は単独で覚えるとすぐに忘れてしまいそうですが、関連のある語とくっつけて、He  has an extraordinary talent.というふうに文にして覚え込むと、extraordinary talentという部分がしっかりと定着します。また単語の数が増えていくと、adapt(適合させる)とadopt(採用する)のように、よく間違えてしまう単語も増えていきます。覚えにくい単語は、単独で覚えるより、辞書を引いたりテキストのその部分を書きぬくなどして、その単語と関連の深い単語をくっ付けて覚えるよう指導しています。自分で覚えやすいように整理して、毎日繰り返し復習してゆく勉強法を身につければ、長文に出てきてもきちんと区別できるようになり、英検2級の語彙力に到達することができます。

最後に、英検2級の長文問題は、過去問を解くことが一番の予想問題になり効果的だと思いますが、問題文を全訳し、それから設問を解いてゆくとかなりの時間がかかります。そこで授業では、各長文ごとに目標時間を設定し、時間内に解くという演習を積み重ねてゆきます。またその際に、各長文問題の語数、設問数、出題傾向を把握して、どのように対策を施すか工夫することで所要時間を大幅に削減することができます。詳細はまた授業中に述べますが、長文問題は、過去問を解けばわかりますが、ほぼ段落ごとに順番に設問が用意されているように思います。そのため授業では、一段落読んでは、一つ設問を解いて、また次の段落と、順々に進めてます。そのうちに慣れて、問題文中の語句が、選択肢ではイディオムや他の表現に言い換えられているなど、解き方の要領を心得てくると、生徒は先に問いと選択肢を読んで、答えの箇所を見つけようとして、問題文のその段落を読もうとします。先に選択肢を読むと、解こうとする意欲や集中力が全く違ってきます。しかし偶然に正解したのではないか。私は生徒に、ただ解くだけでなく、他の選択肢のどこが間違えか説明させるようにしています。こんなこと書いてないとか、書いてある事柄が逆とか、相手との立場が逆とか、自分の言葉で説明することで、内容が整理できますし、話の流れが確認できます。この演習を積み重ねてゆくことで、正解はやっぱこっちだったか。というような余裕が生まれ、楽しんで解くようになりますし、今度は、絶対に全問正解にしてやるという意気込みで全力を出しきるようになりますので、スピードも正当率も次第に上がってゆき、目標時間内に解けるようになります。
 またこの演習を通して私が強く感じますことは、読めば読むほど、生徒の中に自ずと探求心が育まれてゆくのではないかということです。世界中の国々や地域で行われている珍しいイベントや新しい科学的な試みや最近勃発した新たな問題に真剣に取り組もうとする政府の姿などのさまざまなテーマを読んでゆきますと、世界の出来事に興味関心が高まってゆき、日本でもこんなことやればいいのに、と解き終わった後で感想を述べてくれる生徒もいます。この、世界の今をもっと深く知ってやろう。そのためにどんどん英文を読んでやろうという探求心こそが、英検2級取得にとどまらず、さらなる高みを目指して、英語を伸ばしてゆく原動力になってゆくものと思います。

 

  Q24 英検3級の英作文と表現力の伸ばし方についてお伺いします。付属小6の娘ですが、私(母親)と一緒 に勉強して前回4級を取得し、今回3級に挑戦しましたが、不合格でした。私が熱を入れすぎ、勢い余り娘に無理を強いてしまいました。結果を見てみますと、英作文と長文問題で得点できていません。やはり基礎からの語句や文法の積み重ねの大切さを痛感させられた思いです。娘は 、意気消沈ぎみで、3級はまだ無理と申します。中学では、英語が週に4時間、英会話と英語演習が各1時間あります。もう一度立て直して、意欲的に自信を持って新たなスタートを切ってほしいと思います。入学まで間がありますが、今から英検や大学受験にも通用する英語の勉強法を教えていただき、もっと表現力が伸ばせるような授業をお願いできませんか

 

A   お引き受け致します。きっぱりと気持ちを切り替えて、心機一転、仕切り直しをした方がよいと思います。どのような心構えでスタートするかによって、その後の伸びが全く違ってきます。そこで、これからはもう小学生ではない、中学生だ。という自覚を自分に持たせるためにも、新たな勉強法を提案します。それは、まず自分でやってみるという習慣付けです。習うのを待っていないで、自ら先を仕込んでゆく、いわば予習による攻めの勉強法です。今日は何のために塾で勉強するのか、習う前にノートに解いてみて、予習して授業を受ければ内容がしっかり理解できるだけでなく、自分の予習も正しかったという満足感も得られます。自分は覚えるのが苦手と思うなら、まさにこの時期から予習の習慣をつけることをお薦めします。毎回何か新しいことを少しやる。学校の進度に関係なく進めてゆく。その積み重ねで自分の英語を築きあげてゆきます。自立学習を目指し甘えからの脱却です。英語の予習の勉強法を身につけて習慣化させることで、自己管理のできる中学生へと成長してゆきます。また、大学入試も2020年度入試からは延期されましたが、将来大きく様変わりする可能性があります。これまでのreadingとlisteningに加えてspeakingとwritingが加わります。大学受験に向けてCEFR(セファール)でB2 B1レベル、英検で2級、準1級レベルに達すること を目指すには、読解力文法力リスニング力に加えて、自分の意見を述べる発表力を十分に鍛え上げてゆく必要があります。負担が増して大変とお感じになるかもしれませんが、英検3級に向けて身につけた勉強法は、出題形式が似ていますので英検2級、準1級にも生かせます。さらに仕込んだ知識を、新たに始まるコミュニケーション英語の授業などで、実際に書いたり話したりして使ってみることで、読む、聞く、書く、話すが一体のものであることがわかってきます。特に発表力はリスニングとの関連が強いです。聞き取れることが使いこなせることの証です。何度も聞いていると話すときに自ずとその表現が出てきます。また、話の流れあらましを整理するために何度も読んでいると英語の文章の進め方、組み立て方には、一定のルールがあることがわかります。今度は自分の意見を述べる際に、相手が聞き取り易い、理解し易いように話すにはどうしたらよいかと悩んだ場合に、そのリスニングの放送文台本が役に立ちます。私は英検3級だけでなく、コミュニケーション英語の授業にも役立つように、何が問われ求められているのか、どのように答えたらよいか、その対策と取り組み方を指導し、家庭での予習の進め方を指導します。英検3級取得には少し時間がかかるかもしれませんが、予習の要領をつかめれば、自分で新しい内容を仕込む際も、これまでの知識と関連付けながら定着させてゆきますので、理解が深まり、加速度的に問題演習量が増えてゆき、英検準2級と2級の取得時期は早まります。しかし繰り返しになりますが、私が中1からの予習にこだわる理由は、中学生になるとホントに忙しくなるからです。やはり学校の英語が第一です。学校の授業への対応以外に部活動や学習塾、習い事などで、思うように時間が取れなくなります。目先の予定に追われて学校の授業も塾の授業も受けっぱなしとなってしまいがちですが、予習をする習慣をつけることでほったらかしは防げます。予習して授業を受けて復習する場合と、ただ授業を受けて復習する場合とでは、定着度に大きな差が生じます。予習をして授業を受けると、復習もしやすいですし、予習の際にどうして教科書やテキストに書いてあることに気付かなかったのだろうという反省もできます。この予習と授業とのずれを復習で反省するという積み重ねにより、自分独自の勉強法が生まれますし、これからどんなことを習うのか、いつまでに仕込めばよいか、大まかな目安がつかめて、学習計画がたてやすくなります。私は生徒と勉強の努力目標ルール作りを行います。学校によっては細かな予習の指示を出すところもあります。予習の指示のない学校については、どのくらい時間をかけて予習復習すればよいか、塾のない日はどんな勉強をすればよいか、どんなに忙しくてもこれだけはやろう。今日は勉強をしなくてもよい日を無くそう。というふうにルールを設定し、 毎日の時間の有効活用を心がけるように指導します。予習をして初めて予習の優位さ有利さが実感できますし、一度では無理、時間をとって繰り返し覚え込まないと暗記できないと思う内容が列挙されてきますので、空き時間に何をすべきかも自ずとそこに予定が入るようになります。予習をして時間を上手く使いこなせるコツを身に付けることこそ、油断することの怖さを知り、段取り手順を心得て、英検や大学受験にも通用する勉強法になってゆくと思います。

 

次に、表現力の伸ばし方は、私もお母様がご指摘なさった通り、英文法の基礎からの体系的な積み重ねが重要だと思います。具体的には基本例文を何度も音読して慣れることです。口で慣れ、耳で慣れるにつれ、日本語で納得しようとするこだわりが消えてゆきます。単語が入れ替わっても英文のまま内容が取れますし、同じ内容を別の表現で書くことができるようになります。この基盤となり土台となる基礎英語がしっかりしていないと、慣れによる英文運用力が働きませんので表現力を伸ばすことができません。私は英文法を学ぶ理由は、日本語には無い、英語の特色、考え方を学ぶことではないかと思います。たとえば、中1で Tom has many books.  3単現と複数形を習います。中2で Tom has more books than Bob. 比較を習います。ところが、高校生になって、東京は大阪よりも人口が多いという文を英語にする場合、Tokyo has more population than Osaka. としても通じる英語になりません。なぜなら population は manyを使わず、largeを使います。正解は、The population of Tokyo is larger than that of Osaka. となります。へぇ、そうなんだ。と生徒は、驚きと興味を示します。私は、この余裕こそが次の高校英語に進むために、今どうしても必要不可欠な要素に思えます。中学英語をしっかりと身につけて積み重ねてゆけば、慣れが働き、余裕が生まれスムーズに高校英語に移行できます。また、増やすだけでなく、まとめることも表現力を伸ばすために大切です。高校生になっても must はよく間違えます。I must get up early を否定文にすると、I must not get  up early. とします。must not はmay の強い否定で、してはいけないという禁止を表します。正解は、must = have to で、このhave to を否定して I don't have to get up early .となります。また、must のもうひとつの意味、He must be busy. の否定文は、He must not be busy. ではなく、He can't be busy. 彼は忙しいはずがない。となります。この can't がなかなか出てきません。mustの覚え方としては、mustn'tはどんな時に使うか 、Don't 命令文 = mustn'tと覚えておけば、あとは芋づる式に思い出せます。すぐに使えるように整理のしかたを工夫することが重要です。私は生徒に、説明にこだわるよりも、引き出しやすくするために仲間の例文と一緒に覚えるように指導しています。must の過去で、I had to get up early. 未来は、I will have to get up early. また、He may be busy.彼は忙しいかもしれない。Can he be busy ?はたして彼は忙しいだろうか、という強い疑問を表します。さらにこの文の応用として、He must have been busy. 彼は忙しかったにちがいない。という文が高校で出て来ます。関係の深いその仲間とまとめながら覚えてゆけば、お互いに支え合う作用が働き、強固になるだけでなく応用力がついてきますので、体系的な英文法が出来上がってゆき、表現力が伸ばせます。

 

次に、英作文の指導について説明させていただきたく思いますが、その前に、まず今回の不合格の原因は、時間配分に失敗したからではないでしょうか。3級の筆記は4級に比べて15分長くなりますが、英作文が加わります。4級に比べ語数も増え内容も難しくなった長文で時間を取られてしまうと、英作文の時間が残りません。よく3級を受けた生徒に、どうだったときくと、時間が無くて英作文の2つめの理由がうまく思い浮かばなかったとか、語数が足りなかったと申します。英作文の時間を確保する(50分中12、3分くらい)ために、残りの問題の時間の割り振りを意識しながら、てきぱきと解いてゆく必要があります。毎回出題形式は同じですので、語彙力と文法力を鍛えてゆけば、次第に自分がどこが苦手で時間を取られてしまうのか分かってきますし、過去問や類似問題を数多く解き、弱点補強をすることによって、目標時間内(40分くらい)に解けるようになります。

 

自由英作文は、書き直しました。再掲載します。よろしくお願いいたします。

 まず、お詫びと訂正をさせていただきます。2021年冬休みが明けるとすぐに中1の生徒たちが、「学年末のテストでは、急に範囲が増える。学校の先生は未来形まで進むと言っている」と急に騒ぎ始めました。私は中1のそれぞれの生徒に1月末の英検4級をめざして十分な対策を施してきましたので、それほど慌てることもないと思いましたが、普段の学校の進度が速くなり、しかも内容が増えることは、生徒にかなりの衝撃を与えたようでした。私も2021年中学校新学習指導要領で検索したところが、大改革であることがわかりました。その詳細は、文科省のHPや他塾様、業者様が詳しい記事を掲載されていますので、詳しくはそちらをご覧頂きたく思いますが、私は、2021年度からの中1英語学習に対して、これまで掲載した文章では、全く指導方針がずれていると判断し、その文章を削除し、書き換えました。大学入試改革ばかりに気を取られ、全くの不勉強でした。深くお詫び申し上げますとともに、実際4月以降、始まってみなければわからない部分もありますが、新たに新中1の生徒をどのように引っ張ってゆくか、当塾の指導方針を説明させていただきたく存じます。よろしければご覧願います。

 

最初に、私が感じましたことは、これからは、教えてもらうのが勉強ではなく、自分から考えて進めるのが勉強だ。と言われているような気がします。そこで当塾では、しっかりと自己学習管理ができ、自ら先に進めてゆける自立した生徒になれるよう鍛えあげてゆこうと決意しました。新しい教科書では、内容量が増えますが、週あたり4時間の授業時間は変わりません。当然進度が速くなり 、何もしなければ、取り残されてしまいます。不安をお感じになるかもしれませんが、学校の毎回の授業を大切にして参加意識を持って積極的に取り組み、その後にきちんと復習する習慣が身に付けば、決して難しくなったとは感じないはずです。また、各学年毎に年間を通しての到達目標が設定されており、項目ごと目標達成チェックリストが付いてます。詳しくは、「CanDoリスト」で検索してご覧願います。また、教科書にはレッスンごとに、どんなことを学ぶのか、何ができるようになればよいか、努力目標が示されています。これにより、4月新学期始めにおそらく各学校で学年ごとに、「CanDoリスト」に基づいた年間授業予定表が配布されると思いますので、今何をすべきか、今後何を習うか、把握できますし、家庭での学習計画は、立てやすくなります。そこで、学校と家庭学習との間に当塾を入れていただければ、待ってないで自ら動くよう、目先の目標を設定し、実践させてゆきますので、無理や無駄が省かれ、学校⇒家庭学習⇒当塾という効率的な勉強サイクルが稼働し始め、抜群の学習効果が期待できます。では、具体的にどのように教科書を塾と家庭で進めてゆくか、次にご説明いたします。

 

今回の改訂で私が特に注目したのは、3つあります。1つは、教科書によって出てくる単元の順番がバラバラだということです。2つめは、単語数が、これまでの1200語から、小学校で700語と中学校で1800語で、合わせて倍の2500語になること。そして3つめは、英語の授業は、英語で行うことを基本とするということです。
まず、教科書については、当塾は、1対1の完全個人指導ですので、単元の順番だけでなく学校ごとに単元の進度や内容の深さが違っても、その生徒の学校の授業に合わせて指導できます。テキストは、塾用の教科書準拠ワークを使用しますので、学校で次に習う内容の先取り学習をすることにより、余裕と自信を持って学校の授業に臨めます。そして授業後に授業の受けっぱなしを防ぐために、授業のまとめ方も指導します。内容が増えて教科書が厚くなると、年間4回か5回の定期テストでは範囲が広く、対策がかなりの負担になってきますので、おそらく今後は、レッスン毎の小テストが増えてくるはずです。このまとめ方が学校の小テストに直結します。完全個人指導ですので、本人が「わかった!」と納得するまで指導できます。また、検定外教科書を使用する生徒は、付録の文法問題集を塾用のノートを用意して、それに各レッスン毎にやって来て頂きます。ノートの見直しと教科書の例文暗記が、小テストに直結します。
また当塾では、その時間に他の生徒はいませんので、音読指導に力を入れています。読めない単語は、覚えられませんし、使いこなすことができません。そこで 、新しい教科書にはQRコードが付いていますので、授業中にネイティブの先生の声に合わせて一緒に読んでいきます。生き生きとまるで文章が踊るように跳ねるように読まれるのを聞いているだけで、家庭でも、同じことを毎日繰り返せば、思いがけず、口を衝いて英文が出てくるようになりますし、自分がしだいに英語に馴染んできたことが実感できるはずです。教科書の読み合わせに慣れてくると、応用力が付いてきますので 、初見の長文でも一定の速さで読むようになり、フレーズを意識して意味のまとまり、文の切れ目で区切って読み、間を取って読むようになります。自然と柔らかい読み方になり、読んでいても疲れません。そして、読み方が上手くなると、リスニングが強くなります。よく、英語にはリズムがあると言われますが、おそらくネイティブの先生の読み方や声の調子を丸ごと真似ようとしたことで、自ずと英語のリズムが感覚的に身に付いて、リスニングでは、逆にそのリズムがこれまでの慣れをよんで 、「聞いたことがあるような気がする。これならわかる」とすぐに馴染んで、落ち着いて聞けるようになり、内容が聞き取れるのではないかと思います。
さらに来年度以降都立入試でスピーキングが実施されますが、英検の2次試験と同じく、タブレットの長文をマイクに向かって音読します。英文の読み方が評価されます。その際にもネイティブの先生の読み方を真似て積み重ねてきた音読練習の成果が、遺憾無く発揮されるはずです。

次に、中3までに出てくる単語が倍になることへの対応策ですが、私は、教科書の単語と、受験に向けて覚えるべき単語は別々にした方が良いと思います。実際のところ、私立中では、教科書とは別に市販の単語集で週1の単語テストを実施しているところも多く、中3では高校内容の単語集を使用しているようです。2500語は優に越えて4000語レベルではないかと思います。当塾でも生徒の学年と努力目標に合わせた市販の単語集を使っていますが、最近では、その単語集がアプリでも使えるようになりました。アプリは本当に便利です。これまでの単語テストの手作業をアプリが簡単に代わって管理してくれます。
そこで 、授業では毎回100題くらいの単語熟語の例文読み合わせにとどめ、テストとその管理は家庭でのアプリに任せて、私は小学校でも習ったはずの英単語リストを使って、辞書を積極的に活用する習慣を付けてもらおうと考えました。英語学習には、自ら調べて進めてゆくために辞書が不可欠であることを認識してほしいと思います。辞書を引くことで自分で解決できれば、自信がつき、英語の勉強がますますおもしろくなるはずです。そこで辞書を引くきっかけとなるよう、意味が似ている単語を引いてゆきます。例えば、食事をするのは table ですし 作業をするのは desk です。見ようとして見るのがlook ですし見えるのが seeです。また聞こうとして聞くのが listenですし聞こえるのが hearです。これらの単語を生徒と一緒に引くことで単語集の暗記だけではなぜ弱いのか、辞書が英語の考え方を説明してくれます。また、辞書の英文で覚えるようにすることでその単語がどの位置にくるのか、単語の語順と一緒によく使われる語句も覚えられます。そして、ある程度基本単語に慣れたところで、教科書を利用して教科書の単語を辞書で調べてゆきます。実際自分で辞書を引くことが、先生に頼らない勉強法の第一歩だと思いますし、意味を確認するのも辞書の役割ですが、それ以上に、その単語の使い方と英語の考え方を教えてくれるのも辞書の役割です。英単語は、1つの単語に1つの意味ではなく、いくつかの意味を持っているものが多いです。イディオムや慣用句など関連する内容を同時に覚え込むことでその単語の使い方がしっかりと定着します。表現力の源は辞書にあることがわかりますので、辞書を引けば、引くほど英語表現をそのまま受け入れようとするようになります。英語の考え方を学ぼうとしますので、いちいち日本語に訳すというこだわりが無くなります。日本語を離れ、さらに質の高い英語の運用力が身に付きます。
教科書の最後にある単語リストだけで片付けようとする生徒と、いつも辞書で調べる生徒との間では、英語の運用力においておそらく格段の差が生じてくるはずです。教科書単語は辞書に慣れるきっかけを与えてくれます。それを上手く利用して辞書で知識をふくらませ、使いこなせることを目標にします。テストでは、教科書単語を使って、その単語が使いこなせるかどうか文を作らせる英作文が出題されるはずです。辞書に馴染んでおけば、使い方が分かりますので難なく対応できます。
これまで当塾の教科書対応は、希望者のみ、丸暗記してきて、授業始めに教科書の本文を発音しながらノートに書いてもらうという形式でした。生徒によって1ページから2ページくらいの分量で、主に定期テスト前に実施していましたが、今年度からは、教科書の分量が増えるということも考慮して、少しずつに分けて実施しようと考えています。丸暗記では 、やさしい単語もむずかしい単語も一緒に覚えます。受容語彙(読めたり聞き取れたりできる)とか発信語彙(自由に使いこなせる)とかの区別なく、丸暗記ですべて書けることを目指します。
これまでの実例を申しますと、私は丸暗記の不得意な中2の生徒に、始めから覚えるのではなく、まずは大切と思う部分を覚えて、それからつなぎとなる残りの部分を覚えたらどうですか。と提案して、次第に内容の流れをくみ取って暗記できるようになりましたが、それ以上に私が驚いたのは、長文読解が得意になったことでした。大切な部分とそうでない部分とを素早く読み分けて設問を解いてゆきます。普段から音読して読み込むことで英文に慣れて、そこから生まれた速読速解釈力です。単語集で覚えた単語でも、重要単語は、辞書を引いて使い方を確認して、十分に納得してから音読を繰返します。さらにノートに書いてみて確認を繰返し丸暗記を目指します。無理に覚えようするよりも毎日見直そうとした方が覚えます。音読とノートでの丸暗記演習により、体に例えるなら足腰が強くなりますので、初見のむずかしい長文でも引かないで食いついてゆく「粘り」が出来てきます。
この粘りこそが、意味の分からない単語が出てきても、前後の単語との関係からだいたいの意味を推測する力を養い、将来の高校や大学受験において必要不可欠なものとなります。

次に3つめの、英語の授業は、英語で行うことを基本とするということですが、文法の授業とコミュニケーションやりとり、発表の2つに分けて申し上げます。まず、これまでと比べ、時間数は変わらないのに、文法の単元や本文の内容量が増えれば、必然的に文法の解説とその演習時間が少なくなると思います。文法の説明も英語で説明されるのかどうか、学校によりさまざまかもしれません。当塾の姿勢としましては、私は、これまで通り、日本語で文法を教えることにこだわります。日本語できちんとていねいに説明して生徒に納得してもらえれば、生徒は満足してしっかりとついてきます。分かったことを主張するかのように、音読にも力が入ります。しかし、説明がわかったことと問題が解けるのは別です。試験は、問題が解けたかどうかで評価されます。1対1の授業の良いところは、演習+添削により生徒の間違えているところをその場で指導できることです。文法の説明は理解できても問題の解き方が分かってないということがよくあります。問題の指示をよく読まないことが原因です。例えば、中1の代名詞で、カッコ(Tom)内の語を適当な形になおしなさい。This is (Tom)car .という問題で、生徒は、よく his として、「なんでこれで間違えなんですか」と質問してきます。下線部の語を代名詞1語にかえなさい。とよく混同してしまいます。正解は、Tom'sです。私は生徒に、問題の指示に従って、何を答えたらよいのか、よく考えてから答えるように言ってますが、やはり一定量の問題を解き込んで、設問のパターンにも慣れることが必要ではないかと思います。
そこで得点力を伸ばすことを第一に考えて、基本となる文法を使いこなせるように、学校の進度とは別に、もう一度英文法を最初からやり直すのが良いのではないかと思います。英語には時制と修飾という芯となり軸となる2つの柱がありますが、ここに着目しながら積み重ねてゆかないと体系的な英文法は構築されません。小学生から英語を習っているからといって、そのまま中学教科書をその上に乗せてもよいものでしょうか。私は、危うさを感じます。例えば、最近では当塾の体験授業を受けに来る新中1の生徒で、4級か3級を取得している生徒は珍しくなくなりました。「これまでの英語は簡単だったから、どんどん先を習いたい」と言います。そこで私は、板書で Are these your books ? Yes, (   )are. 「カッコ(   )に適する語を入れてください」と質問すると、「its」と答える生徒がその生徒を含めこれまで何人かいました。正解は、問いの文では、これらは、が主語ですから、答えの文では、それらは、で受けて they になります。its は it の所有格で、it の複数形ではありません。it の複数形は they です。当塾のテキストには、このような解説がしっかり載ってます。これまでの総復習のつもりで、中1の塾用テキストを解き、解説を読み、自分でまとめるという勉強法を身に付け、積み重ねてゆけば、しっかりとした土台が出来上がります。学校の授業が英語でされたとしても、本人には、自分の勉強法で対応できますし 、私も毎回、進度と内容のチェックをして、必要な部分は板書授業解説を入れてゆきますので、落ち着いて日々の学習に取り組めると思います。

次に、コミュニケーションやりとりと発表ですが、教師と生徒、または生徒間でペアかグループでのやりとりで、学校により内容もレベルもかなり異なった授業になりそうだ、との予想記事がでていました。新学習指導要領によれば、中学生段階においては、日常的な話題と社会的な話題について 、外国語で自分の意見や気持ちを相手と相互に伝え合うことができる、となっています。そして、その具体的な目標となるものがあるのか、と考えた場合、おそらく英検3級の英作文と2次面接、また来年度以降に実施される都立入試のスピーキング(換算式ですが、約2割の配点)に役立ちそうな気がします。
私は、コミュニケーション能力を伸ばすために必要なのは、緊張感だと思います。先生と生徒よりも生徒同士の方が、遥かに高い緊張感が生まれます。そこで一つ提案したいのですが、当塾では無理ですが、何人かの友達で集まって勉強会を開いてはいかがでしょうか。お互いを高め合う会話練習と考え、普段の生活やニュースで関心のあることなど自由に考えを述べあうようにすれば、互いに評価し合い、会話を楽しむことで互いの力が伸ばせます。テキストの模範解答と違って友達の「生の声」ですから、かなりの刺激を受けるはずです。また、自分一人が、しゃべり過ぎないように、慎み自重する訓練にもなります。
その時1つだけ気をつけてほしいのは、言いたいことが言えなくなることを避けるため、決して友達の考えを批判しないことです。自由闊達に意見を述べ合えば、いろいろな意見や考え方があることに気付き、どんなことを言えばよいか、ひらめきやすくなるはずです。絶えず今の自分の英語力をかくさずに敢えてさらすことで、時には大恥をかくかもしれませんが、自分と友達との表現力の実力差が、はっきりと出てしまいますが、むしろその場で自分の表現力を出しきった方がよいです。どうしても同じ表現ばかり繰り返してしまい、限界を感じた場合、その場にいる友人たちに助けを請うのがよいです。友人たちは、まるで自分のことのように真剣に考え、自分の勉強法を披露するなどして、アドバイスをくれるはずです。そのアドバイスが本人の励みになりますし、一気に限界を突破し、視界が開けます。また新たにフレーズを仕込もうという 積極的な意欲もわいてきます。
英語の運用力は、新しいフレーズを仕込んでは、やりとりで出し切るの繰り返しで伸びてゆきます。この勉強会は優劣をつけることが目的ではなく、互いに自分のフレーズを出し切る発表の練習の場です。学校の授業だけでは、十分な練習の時間が確保できないと思います。場数を踏む必要があります。差し出がましい気もしますが、友あればこそ、とも申します。試しにやってみてはいかがでしょうか。
また、当塾のコミュニケーションの授業では、日本語をそのまま英語に当てはめないように、辞書で調べてみるように指導しています。例えば、焼き芋は、a baked potato ですが、餅を焼くは、grill または toast a rice cake となります。昼休み時間は、lunch time でもいいですが、 lunch break です。お茶の時間は、tea time でもいいですが、tea break です。break にすると、疲れたから、休もうという意味合いが強くなるそうです。
文化や生活習慣の違いが、言葉の考え方、捉え方
となって表れます。それがフレーズやイディオムです。こんな場合に、こんなふうに考えるんだ、という外国人の考え方を受け入れるようになれば、日本人である自分の考えをいかにうまく外国人の相手に理解してもらえるか、と悩むことになります。そこで、そんな時に頼りとなるのが、電子辞書の例文検索機能です。
言いたいことがうまく英語に直せないという場合、もやもやした気持ちが残りますが、電子辞書があれば、スッキリ解決できます。あいまいながらも自分の考えの中心となる語句をいくつか打ち込んで、検索機能を使って候補を調べているうちに、英語ならどのように言えばよいか正しい英語表現に導いてくれますので、まさにぴったりの表現が見つかったり、他のリストアップされた候補を読み比べていると、英語独特の表現が見つかったり、しだいに表現の幅が広がってゆき、表現のこだわりが無くなります。絶えず電子辞書を活用するようになると、「この日本語の内容を英語に訳すならどうすればよいか」という考え方になりますので、ただ単に機械的に日本語を英語に置き換えた英作文から、骨組みとなる例文を土台として活用した、勉強した跡が現れる、通じる英作文になります。
中1の段階では、電子辞書は、単語やフレーズを調べるのが主ですが、中3になると、発表のための下書き原稿を書いたり、学校から課題として出される自由英作文(例えば、SDGsについて関心のある項目とその理由を述べよ)など、電子辞書を活用する機会が増えてきます。「ちょっと、この課題を見てくれませんか」と言って下書き原稿を持ってきます。私は内容には触れずに、相手が読んで分かりやすいように、易しい単語で短文で書かれているかをアドバイスしています。言いたい意見が先に進んで、結論付けられているかが、評価のポイントになるはずです。電子辞書は、しだいに馴染んで使いこなせるようになると、「自分の勉強法はこれだ」という勢いが出てきますし、塾にいつも電子辞書を持って来るようになります。
私が一番感心するところは、本人のチェック機能が働くようになることです。以前は、「はい書けた」と言って私に提出していましたが、今では、見直しをして、気になるところは辞書で調べて私に提出します。一端、書き始まると、猛烈な勢いでどんどん書いていって、その集中力はすさまじいものがありますが、これも頼れる辞書が手元にあるという安心感から生まれたように思います。本人が英作文を好きになって得意になってゆく様子が側で見ていてわかります。

最後に、3級英作文は、注意点、採点基準等、英検HPに詳しく説明されています。まず、そちらをご覧いただき、実施要項をご確認願います。次にそれに基づき、当塾の取り組み方を説明させていただきます。英作文は、普段の練習量が如実に表れます。「私はこのレベルの英作文の練習を十分に積み重ねてきました」という、いわばその成果の発表披露の場です。その努力の跡が評価されるためには、読み手にとって流れるように読みやすい文章になっていることが必要です。読みやすい文章とは、模範解答に倣って、手順を踏んで、易しい単語で、短文で書かれた文章です。読み手は抵抗なく読み進めて行けますし、先の内容が予測できますので、読み返すことなく正確に書き手の意見を読み取ることができます。決め手となるのは、語句と文法と構成です。英検3級の英作文は、Questionに対して25語から35語で自分の考えとその理由を2つ述べる形式です。また、学校の定期テストや実力テストにおいても、この形式でよく出題されます。
英作文の模範解答を見ると決して難しい表現は使われていません。具体的に申しますと、普段から模範解答で使われたような英語表現に馴染んでいるか、どうかが問われているように思います。「この表現が欲しかった。知っている単語ばかりなのにこの英文が浮かばなかった」というふうに日本語では言えるのに、うまく英語に直せないというくやしい思いをすればするほど、それがバネになって伸びてゆきます。
英作文が得意な生徒は、普段から他の模範解答をフレーズごとに分析し、丸ごと真似るなどして書き方を学んだのではないでしょうか。実体験なのか全くの創作なのかはともかく、普段から練習を積み、書き慣れていれば、その力が本番で遺憾なく発揮されます。
差がつくのはフレーズによるまとめ方です。得点力のある生徒は、おそらくポイントをいくつかのフレーズとしてまとめて、運用力を高めるど、自分独自の勉強法を持っているのではないかと思います。普段から、英語の仕組みを理解しようという気持ちで、習ったフレーズをまとめる習慣をつければ 、英文がすぐに思い付かないという苦手意識がなくなるはずです。しかも、生徒は語順に弱いです。おそらく単語ごとに英作文しようとするせいではないかと思います。適語選択や穴埋めの文法問題だけでは英作文は伸びません。むしろその前後の語句が書けるかどうかが重要です。そのためには、フレーズを意識させることです。私は、「単語は一人にするな。覚えるときは必ず関連深い誰かとくっ付けろ」と言ってます。フレーズごとに組み立てた方がどこに入れようかと語順に迷いません。
書かなくとも毎日音読を繰り返すうちに、英作文は、まったく何もないところから独自に作るのではなく、手元にある例文や基本文をフレーズごとに真似ればよいことが分かってきます。即座に英文が思い付かないとか、日本語と語順が違うと分かっていても、単語が増えると日本語の語順で並べてしまう、といった苦手意識が、反復音読によって、克服されてゆきます。これまで仕込んだ例文や基本文から、どれと似ているか、その場で適するフレーズと語順がひらめき、応用できるようになります。まず主語と動詞の部分から組み立てて、フレーズごとに語順を考えて組み立てる練習を積み重ねることで、自分独自の勉強法が完成します。このフレーズと語順を意識した勉強法が、スピーキング力を鍛えることにも役立ち、即答が求められる英検3級の二次面接試験や都立入試スピーキングにおいて抜群な威力を発揮します。

※お願い 英検の各級の内容につきましては、英検HPでご確認願います。

当塾は中高生対象ですので、小6生は、新年、年明け以降中学英語準備講座受講生としてお預かり致します。4月以降もそのまま継続可能です。
授業料は、中1生料金と同額25000円です。半額体験も実施致します。
新講座開設に伴い、Q7の1対3による中1英語スタート講座は廃止します。

中学英語準備講座は、大学受験英文法の早期完成をめざして、読ませる、解かせる、書かせるということに重点を置いて英文法と英文読解を基礎から徹底的に鍛え上げてゆきます。
リスニングとスピーキングにつきましては、やはりネイティブの先生の教材がよいと思います。電子辞書、英検教材、英検アプリ等ご紹介致します。実費ご負担願います。なお強制ではありません。
電子辞書は店頭で実際に手に取ってご検討いただき、最終的な判断をいただきますようお願いいたします。

 

Q25 私立中3男子です。コロナの影響で4月以降オンライン学習が始まりました。毎日、動画を見て課題を送信しているようですが、私(母親)が端から見ていて、勉強しているように見えても 、意欲的に、積極的に取り組んでいるとはとても言い難い状況です。ホントにこれでいいのかな。これを機に、できる子は言われなくとも、自らどんどん先に進めて、うちの息子は取り残されて、ますます差がつくのではないかという不安が募るばかりです。ここは、先生にビシビシ厳しくご指導をいただいて、本気で取り組めるよう鍛え直していただきたいと思いますが、いかがでしょうか(5月下旬問い合わせ)

A  お引き受けいたします。差がついてしまうのは、目先の努力目標があいまいなことが原因です。このような状況においては、一人では何をしてよいかが分からず、いたずらに時間を過ごしてしまいがちですが、本人の勉強を全力で受け止めて、目標を示して引っ張ってゆく先生がいれば、自分の考えや思いを外に出すことによって、コアとなる勉強の芯が出来上がり、「みんなどのくらい勉強しているんだろう」という不安が消えて落ち着いて取り組めるようになります。当塾の指導の特徴を説明させていただき、十分にご検討いただきたく存じます。
まず、最大の特徴は、1対1ですので、目の前に生徒がいます(約1m離れて対面式。真横で空気清浄機稼働)「即対応」が可能です。頭にひらめいたこと、考えたこと、疑問に思うことをどんどん発表してほしいです。「わかったぁ!」という、その瞬間を逃しません。また「今さっき質問したかったことが思い出せない」とならないように「そこ!ちょっと」と思ったらすぐに質問してください。生徒本人がどこまで飲み込めているか、どこまで一人で出来るか、どこから助けが必要なのかを見極めながら授業を進めてゆきます。「わかったぁ!」というのは、その表現が自分のものになった。もう使いこなせる。と自信が付いた時です。板書しながら問いかけたり、すぐに英作文をすることで、また解いた問題を添削しながら解説することで、生徒の頭の中にどのように整理され、その内容をどのように引き出そうとしているかが一瞬にして分かります。生徒は、必要なことで何が欠けているかわかってきますし、ポイントが絞られてきますので、集中しやすく、本気で仕込もうとします。ピンときたら、その瞬間の自分を表現してほしいです。そして「自由に発言できて、自分で説明できるくらいよくわかったぁ!大満足!」と、それで終わらないように、家庭でのまとめ方と予習の手順を指導します。その際に塾では出来たのに分からなくなったことや新たに疑問に思うことがあれば、メモしてください。次回の授業はそのメモから始めることができます。私が強調したいことは、目的意識を持って塾に通ってほしいということです。そのため、無理強いはできませんが、予習をしてくれば、意欲的になりますので、ひらめきや勘がさえわたり、無駄が省かれ効率的に授業が展開され、レベルが高く内容の濃い、また予習の大切さを十分に実感できる授業になります。自ら何もせず「ただ習う」という依存体質から脱却し、自ら「調べる。まとめる」という独自の勉強法を身に付け、設定した目標に向けて学習管理を行い、毎日コツコツと実践することによって、「一人でやれる」という自立学習へと導いてゆきます。
 

Q 26 公立高1の女子です。学校は2期制で、国立理系志望です。ところが、10月のテストで英文法が思ったほど得点が取れず、返却された答案には空欄が目立ちました。これまでは、学校のテキストとセットになった参考書、それにタブレットでいくらでも動画解説が見れると言って、一人で勉強してきましたが、やはり授業を通して勉強を指導し、計画を立て管理してくださる塾の先生にお願いした方が、立て直しは早いように思います。そこで、娘と話して、学校の進度に合わせてご指導いただき、娘に合った勉強法で引っ張っていただける塾を検討中です。また最近では動画を使った個別や個人塾も増えていると聞いていますが、そちらでも動画授業ですか。動画の活用についてどのようにお考えでしょうか。併せてお尋ね致します。

A  教科書の進度に合わせて塾テキストと文法問題集を計画的に解いてゆけば、どんなことを覚え込めばよいか解ってきますので、余裕が生まれます。この余裕があればこそ、判断力が鍛えら、ピンときて、素早く正解を導きだせるようになります。文法を仕込むだけでなく、その内容を絶えずテストしてみることでポイントは定着します。目標とした期限までの進み具合を チェックしながら毎日の積み重ねを心がけてゆけば、着実なステップアップを実感できて、勉強の進め方が解ってきます。自分に合った勉強法は、英文法が難しくなるにつれて、常に変える必要があります。「今何をやるべきか」学習管理ができてこそ、高校英語と受験英語を連結させることができます。ポイントは、自分がどこまで進んでいるのか。まだ十分でないならその足りない所に気づかせることです。そこで、家庭でやるべきことを実際に塾でやらせて、勉強法のイメージをつかませています。先を見据えてどのようにやるべきか、目標を立てて、覚えたかどうか、絶えず自分にテストして学習管理を徹底させるよう指導しています。すると、まだこんなことも覚えてない。と次に自分でやる内容がひらめきます。当塾で、受験における自分の立ち位置、進捗度合いがわかると 、家庭での日々の積み重ねから次第に手順や要領を心得てきますので、効率的な勉強法になってゆき、無理なく先に進めます。

当塾の英文法の授業の進め方と家庭学習での動画の活用について、2つに分けてご提案致します。まず、授業中に動画を使うことはありません。生徒が 、じっと黙って授業を受けるということはありません。むしろ、1対1の生授業であることを生かして動画にないことをやろうと試みています。そこで英文法もまず音読です。書くよりも口で答えてもらった方が沢山英文が作れますし、頭に浮かんだ英文をすぐに口に出してなじませることでポイントをおさえ、表現力を強化できます。基本例文を板書して語句を変えるだけでポイントを何度も繰り返しますので 、生徒もどこを覚えればよいのかがわかります。黙って頭だけ使うよりも口を同時に使った方が効果的です。頭だけだと頭から逃げてゆきます。何度でも口にする反復演習で頭に定着します。私が心がけておりますことは、生徒の反応に即対応することです。生徒は、例文をまねて、わかったら、その瞬間その事を伝えたいという気持ちが起こるはずです。その積極的に乗ってきた一瞬を逃さず汲み取ってあげたら、生徒は自信が付いてうれしくなるはずですし、さらにやる気になりますので、「英文法も音読だぁ」と言わんばかりにどんどん答えようとします。この反復演習がポイントの理解と定着になります。また、その結果として反復演習で養った勘が働き、英作文のスピードが格段にアップします。知識として使いこなせるようになった証拠です。

そして十分な反復演習を行って馴染んだ後、更なる得点力アップを目指して、添削指導による問題演習を行います。問題を解いている間は静かです。教えたことをしっかりと確認しながら解いてほしいです。そして解き終わったら、私は添削しながらそれに関連した
文法事項をどんどん質問してゆきます。知識を増やすと同時に知識の整理です。例えば、今回の娘さんの試験となった動名詞なら「この avoid ~ingはよくできました。他に動名詞のみ目的語に取る動詞を挙げてみてください」生徒は「enjoy,finish,stop と、あと学校の先生からメガフェプスダァで覚えろと言われたけど、まだ覚えてない」私が参考書と文法問題集の解説部分をひろげて「はい、ここに一覧表で出てます」と言うと、生徒は「来週までに覚えてきます」と宣言します。分詞の使い分けで「この ~disappointed  はよくできました。他に分詞形容詞となる動詞を挙げてください」生徒は「surprise,excite あとわかりません」「はい、ここに一覧表で出てます」「来週までに覚えてきます」という授業の流れです。翌週には、私が板書して簡単な確認テストを行った後、問題集の解説部分の読み合わせをおこないます。解説部分は、どんなことを覚えればよいかを示してくれています。ここを覚え込めば 、間違えなく得点力アップになります。さらに同時に何冊かの解説部分を読み比べて丸暗記した方がよい箇所を調べ挙げてゆきます。まさにこの辺りが、受験英語の真骨頂ではないでしょうか。それが必ずと言っていいほど定期テストに出ます。模試にも入試にも出ます。私は常々「文法は、自分で調べて仕込もうという気持ちになれば、時間があればいつでも仕込めるので、解けば解くだけどんどん力が付いてくる」と言ってます。実際に当塾でめきめき力を付けている生徒は、次から次に市販の文法問題集を解いてきます。解き終わった問題集は読み比べで参考書として使えます。当塾にはすべての市販の文法問題集を揃えているわけではありませんが、受験生が毎年よく使う問題集と、基礎からグレード別になった問題集を用意しています。これらの問題集と参考書と塾テキストを駆使して勉強計画を立ててゆきますが、解くだけでなく知識を整理してまとめることも必要です。まとめ方の上手くなった生徒は、まるで暴走するかのように一気に伸びてゆきます。例を挙げて申しますと、高2の私立男子校の生徒が、「定期テストの範囲が比較と仮定法になり、ノートやカードに写して覚えようとしても、どうしても覚えられない」という相談を受け、私は他の生徒が赤シートを使っていたのを思い出して、穴埋めカッコにして(no)(more)(than)と赤ペンで書いて赤シートでかくして覚えるという方法をアドバイスしたところ、生徒は「これならやれそうだ」と言って早速取りかかり、試験では高得点を取って、答案返却時に先生から「よし」と言われて、みんなから「うぉ!」という声があがったそうです。やはり生徒にとって一番うれしいのは、先生だけでなく、みんなから認められたことだと思います。
今やるべきことを今やったからこそ、出せた結果です。英文法の得点は受験に対する自分の本気度を計るよい尺度になります。あとは小さな目標を立てて毎日やりきることを心掛けてゆけば、今の実力を維持し着実に伸ばしてゆけます。私が塾テキストや問題集の文法解説の読み合わせにこだわる理由は、生徒に読ませながら進めてゆきますので、むずかしいと思ったらすぐに質問できます。大切なポイントを説明し忘れたということも起きません。私にとっては、板書する手間が省けますし 、生徒には、ノートにメモる手間が省けますので時間を効率的に使えます。また生徒には、マーカーや赤ペンを引きながら、この辺りが試験に出そうだとか、どうやってまとめようかとか、いろいろイメージして家での勉強を考えてほしいからです。やる気があるのに結果が出せなくなった場合は、読み合わせの時に思い付いた新しい勉強法を試みることで、また前進し始めます。

これはあくまでも私と生徒とのテスト直しでの指導経験から申し上げることですが、中学英語の試験では、むずかしい問題には、「そうだ。あのことかぁ」と気付きやすいようにヒントが織り込まれていますので、授業中にやったことなどを思い出して答えることができます。生徒は「教科書には載ってないけど、似たようなことやったよ」と言います。ところが高校英語の試験では、テスト範囲はあっても、教科書からその通りに出題されるとは限りません。教科書中心に勉強することは基本ですが、習った、習ってないではなく 、その単元の文法を丸ごと丸暗記する。という意気込みで仕込んだ方が、得点力が付き、よい結果に繋がるように思えます。特に正誤問題や整序問題は苦手な生徒が多いですが、何冊かの文法問題集の同じ単元を解いたり、すでに解いたものであれば、見直しておけば、そこから同じポイントが出題される可能性がきわめて高いです。私は毎回テスト後に、高校生はテスト直しよりも感想を尋ねていますが、「やったことは覚えてるけど試験中に思い出せなかった」と言います。私は「その反省を次回に生かすためにも、もっと早くテスト対策を始めよう。ではなく、毎日の勉強の積み重ねが余裕を生み、試験の時もすぐに思い出せることを実践して実感してほしい」と言ってます。これは私の勝手なテスト結果への感想ですが、どうも、ここまでやればよいという線引きが、逆に思い出しにくくしているように思います。それよりも、これも覚えておこうぐらいに間口を広げて、どんどん仕込んで反復してゆけば、後は頭が勝手に出る順にその知識を並べ替えてくれるように思います。仕込みと反復とテストを繰り返すことにより、定期テストのためだけでなく精度の高い受験英文法になってゆきます。高校生の暗記力は、その気になれば、一生の内で一番脳が活発に働く時期です。英文法が頭に入らないのは、頭が悪いからではなく、頭に入れる勉強法が身に付いていないからです。頭に入れる勉強法で重要なのは、反復の音読から生まれる工夫です。私と一緒に読み合わせをしている時に、生徒は「こうしたほうがおぼえやすい」と、もっと効率的な方法をピン!と思い付くはずです。その工夫を生かし、
実践してみることで自分流の勉強法がさらに改良されてゆきます。今後の大学入試は、時間はそのままで問題量が増えると予想されていますが、合格ラインに到達するためには、今以上に速く正確に解く必要があります。受験英語にも効率性の追求が必要になるはずです。毎日の勉強で目標時間を決めて、てきぱきと実践するように心掛ければ、自ずと読み取り能力と処理能力が速くなり、集中力も付いてきますのでますます勢いがつくと思います。よく受験生は、受験レールに乗っかると後は一直線。と申しますが、自分に合った効率的な勉強方を絶えず試みて改良することで、学習進捗(到達度)管理ができます。学習進捗管理ができる受験生こそが、受験レールに乗れるものと思います。

次に動画の活用についてですが、授業中に動画を見ることはありません。家庭では動画を積極的に活用するように言ってますが、実際のところ無理強いも出来ませんので、生徒に任せています。
確かに動画の学習教材としての認知度は高まるばかりです。最近では、塾用テキストにも、市販の参考書や長文集にも動画解説付きが増えたように思います。当塾の生徒に動画の活用についてきいてみたところ「必要な時に見ている」と答えた生徒が多かったです。またタブレットを授業で活用する学校が増えてきたのも最近の傾向です。
少し前にさかのぼりますが、当初私が動画を薦めた理由は、生徒が動画で勉強して目的意識を持ってきてくれれば、そこから始めることができます。導入部分は省いていきなり本題に入れます。板書による即英作文で、勉強してきたことが本当に解っているかどうか確認し、テキストやプリントの添削指導で、ポイント整理と定着にも十分な時間が取れます。また一方的に進めることはせず、様子を見て進度や内容レベルを調節できますので、やりたいこととやらせることにズレが生じません。まさにその時間、私と生徒で考えていることが合致しますので、満足して納得ゆく授業になるはずです。できるところまでは、とことん自分で勉強してくる。そうすれば「その生徒のためだけの90分。1分たりとも無駄にさせません」という特色を、はっきりと打ち出せるはずと考えたからです。しかし生徒の考えは、真逆でした。「英語が苦手だから塾に来てるのに、予習するとなると、精神的な負担も大きいし、かなり時間が喰われるために他のことができなくなる。予習しない方が新鮮で頭に入り易い気がするし、家での復習も楽に進める」というものでした。動画では、それまでの習った内容を理解していることを前提に、新しい文法を学んでゆきますが、苦手な生徒には、生授業でしっかり問題を解いて、理解して自信が付いてから復習で動画を活用するくらいの位置付けの方がよいように思えます。その方が、次に何が解説されるかテキスト内容を思い出して予想できますし、動画の流れも把握できますので頭にしっかりと定着します。
また、動画はまったく見ないという生徒もいます。中3生で、夏休みに学校からこれまでの復習内容の課題テキストが渡され、勉強の進め方について話し合いました。私は、まず動画を見て、解説文を読みながら問題を解いて答え合わせをしてまとめる。という進め方を提案しましたが、生徒の進め方は全くその逆でした。「言われた通りにやってみたが、やはり動画は時間がかかる。それより自分がどのくらい実力があるか、まず解いてみて、解説を読みながら答え合わせをして、それで理解できれば動画は見ない。理解できないところは動画ではなく先生が教えてほしい」と言います。生授業のよいところは、生徒のペースで進めますので、対話しながら生徒の知りたいところにいち速く到達できます。しかしそれでは次の授業まで待たなければなりません 。そこで私がいなくてもその場ですぐに解決できるよう、パソコンで解説文を活用してはどうかと私は提案しました。それから二人でパソコンで調べて、ちょうど不定代名詞のotherの使い方のところでしたが、「theが付くとその他残り全部という意味」という解説を読んで「これか!」と納得したようでした。解説文では、一足飛びにストレートにわかならいところに直接飛んでゆけますので、動画のようなじれったさがありません。「ここ書き取ったほうがいいですよね」と言って、ノートに重要と思うところを書き取ると、「こうしてやればいいか」と言って、この調べ方が彼の勉強法になりました。
また、いろいろな先生の動画を見ていると一人一人の教え方が凝っていて楽しい。と動画を積極的に活用する生徒もいます。その生徒も同じく中3生で、現在完了の been とgoneについての質問を受けたことがきっかけでした。私が板書しながら説明すると、生徒は「なるほど、先生の授業は分かりやすいね」と言います。おそらく生徒が分かりやすいと言ったのは、私が全部説明せずに、説明の途中で生徒に考える時間を与え、思い付いたことを発言させたからです。整理しながら自分でポイントにたどり着けたことが嬉しかったのだと思います。この一緒に考えながら自分で気付かせるというのが、私の教え方であり、そのやり取りが「わかったぁ! 」の正体です。しかし次々に沸いてくる疑問にすべて答えていると先に進めません。そこで私は「対話式にはならないけれども、パソコンがあれば動画を見たり解説文を読んで先に進められる。次回に教えてもらうことを待っていないで、なるべく自分で解決するコツを身に付けてはどうか」と提案して、パソコンで been と gone の使い分けで動画検索してみました。そしてそのうちの1本を見て生徒に感想をきいてみると「文章より時間がかかるが、動画の方が分かりやすい。動画があると心強い」と言います。私も本気で見れば本当に力が付く。繰返し見るのも良いし、他の先生の動画と見比べるのもいい。と感じました。ほんとに良い動画を見れば一気に引き込まれてゆきますし、同じ先生の次の動画を見たくなります。その生徒の勉強法で、おもしろいと感じたことは、自分が先生役になって自分に授業して、後で動画と比べてみる。というものでした。例えば現在完了でbeforeは使えても、なぜwhenやyesterdayはそのままでは使えないのか説明せよという問題を出して、自分で上手く説明できないところが自分の弱点であることがわかります。動画の先生が、そこをどのように説明するか集中して見れると言います。
私は、当塾のない日の相談相手として動画を上手く活用してほしいと思います。動画を見ようとしないのは、動画を使い慣れていないためではないか。わからないところに細かく絞って検索すれば、動画は最も頼れる相談相手になるはずです。「ここ動画に教えてもらおう」と目的を持って見れば、動画の内容がどんどん頭に入ってくるはずです。ある生徒が「青木先生の授業は、早口で、説明が雑で、板書が汚いけど、まあわからなくもないから付き合ってあげてるけど、動画の先生の授業は 、ゆっくりとていねいで、板書も予めされてるから、わかりいやすい。見終わった後にスッキリする」と言ってました。私は、当初の思惑通りと思った反面、「貴重なご意見は真摯に受け止め、今後の糧にさせて頂きます」としか答えようがありませんでした。
最後に、
生の授業にせよ動画にせよ、教え方にこだわるよりも自
分のまとめ方にこだわった方がいいです。授業を受けて
問題を解いて、そのあとまとめてみなければ、使いこな
せるようにはなりません。まとめたことを継続的に反復
させることで定着してゆきます。動画より文章のほうが
より詳しく説明されています。生徒は、わからないとこ
ろの解説を探そうとして文章を読むと、書いてある内容
が頭に入ると言います。なぜなら絶対に突き止めてやる
という勢いがあるからです。生徒は集中します。この瞬
間に消化して一気に英語力を伸ばしていると思います 。
実際に試験で解けるのは消化した内容です。勉強は、集
中して積極的に取り組んで、まとめることが大切ですが、
やはり動画は、見たくなったら見るくらいの位置付けでいいのではないかと考えております。
しかし家庭でいつ動画を見ればよいかについては、ご提案できます。毎日の家庭学習の始めに見るとよいと思います。あるお母様から欠席の連絡をいただいた際に、「学校の宿題が忙しくて、なかなかテキストをやってこれないと言いますが、そんなに大変そうですか」とお伺いしたところ、「先生そんなのうそですよ。うちの息子は、机に向かっても取りかかるのが遅いんです。いつになったら始めるの?っていう感じで、こっちがイライラしてきます」とお答えいただきました。家庭学習は初動の遅れがその日の勉強量を大きく左右し影響を与えます。急ぎの宿題とか無い日は、動画から始めて勢いをつけるというのも有効的な時間の使い方になります。

※お断り:当塾は業者様の動画サイトとの契約はしておりません。また特定の動画を推奨することもしておりません。どの動画を御覧になるかは、お一人お一人のご判断でお願いします。

 

Q27 都立高校に通う新高2女子です。高1の間は、スマホばかりいじって試験期間以外に家で勉強する姿を見たことがありません。中3の去年に比べ勉強量は激減しました。このままで大学受験に間に合わないのではないかと親として心配です。娘にそのあたりのことを話すと「今、どこにするか考え中」と話をさえぎります。去年の今頃は週4日進学塾に通い、高校受験を控えて張りというか芯のようなものが勉強にも生活にもあった気がします。またあの頃のような生活を送ってほしいと思います。大学受験に手遅れにならないうちにそちらでうちの娘を基礎から鍛え直していただき、受験に向けて厳しくご指導をお願いしたいと思います。いかがでしょう

 A お引き受けします。重要なことはもう高2年です。高3夏までに英検2級を取得するという実現可能で具体的な目標を掲げることで、毎日の勉強にも張りが出て意欲的に取り組むと思います。お母様のお考えを踏まえて、私が最良の策と考えます案は、高3の夏までとあらかじめ当塾への通塾期間を決めてはいかがですか。そして仕上げは、進学塾か予備校の、できれば選抜クラスでライバルにもまれあってはいかがですか。また去年のような緊張感のある受験生になるはずです。ちなみに当塾の大学受験生は、7月まで通塾し、単語とイディオムと文法を徹底的に仕込んで、夏期講習以降は、進学塾か予備校で最後の仕上げを行うという生徒が多いです。中にはそうしながら、入試直前まで通ってくれる生徒もいます。当塾では秋以降は、共通テスト8割を目指し長文読解中心の授業になります。また文法演習とリスニングは市販と塾用教材を使って宿題として出してゆきます。

 次にお母様のおっしゃる緊張感のある受験生になるためには、まず自分の実力を知り、お互いの力を認め合うライバルが必要だと思います。受験生のライバルはお互いを支え合う働きがあります。自分ができることを認めてほしいという欲求と、それが認められたら、そのうれしさからやる気になります。ライバルが自分をやる気にさせ、奮い立たせてくれます。

 私の指導経験から申し上げますと、私が進学塾で中3のクラスを担当していたある夏に、夏期講習の総括テストがあり。私のクラスの1人の男の子が英語の得点で特進クラスにも匹敵する高得点を取りました。私は9月の授業始めにその事をみんなに報告したところ「ウォー」と言ったり拍手をする生徒がいる中で、1人の女の子が、うんうんと何度もうなずいていました。その男の子と女の子は中学校も別々で女の子もおとなしい感じでしたので、おそらく会話すらしたこともないはずです。

 ところがその女の子の成績が、その後秋以降着実に伸びてゆきました。他の先生の薦めもあって、私は過去問演習も始まるので上のクラスに上がるように提言したところ、頑として拒否されました。お母様にも提言したところ、「娘がそういうなら娘の希望通りでお願いします」と言われました。

 そして合格したのが、高校名は控えますがチャレンジ校ともいえる大学附属高校でした。私が、がんばれた理由を教えてほしいと頼むと「塾のない日もクラスのみんなの顔が浮かんできた。みんなが、がんばってるから、私もがんばれた。自分にもやれるという自信をみんなが私に与えてくれた」と答えてくれました。私はこれこそ集団授業のクラスの雰囲気の力だと思いました。自分を本気にさせてくれるのは、やはりまわりのみんなの懸命に努力する姿です。

 今振り返ってみますと、私は、彼女の話から、自分の勉強法を確立させたことが合格に直結したように思います。まわりを見て、やらなければならないことで、まだやってないことはないか。必要だと思ったことをすぐやるという自分を律する実行力があれば、次に何をやるべきか、ピン!とひらめいてくるはずです。それが実力となり結果を出し、押さえがたい新たなチャレンジの欲求を生み出します。どうしてもその高校に合格したいという欲求が、過去問を見てそのために何をやればよいかを指示してくれますし合格までの距離を縮めてくれます。おそらく自分を信じて独学で対策をしたのだと思います。またそうしたからこそ合格したのかもしれません。

  話を元に戻しますが、娘さんも大学受験準備に対しての危機感はお持ちだと思います。1月の共通テストを見て、どんな勉強をしたら8割くらい取れるのだろうと思われたかもしれません。今のままでは取り残される。しかし何から始めてよいかわからないのであれば、自分の現時点での実力を知ることから始めてはいかがですか。それがきっかけとなり、そこからみんなと比べて何をやればよいかがわかります。できる生徒はおそらく仕込みと演習を繰り返してどんどん先に進めています。

しかし、いきなりできる生徒たちの勉強のまねをしても、力がつくとは限りません。むしろ無理をすることで、全て抜け落ちてしまいます。これは私の勝手な考えですが、自分の頭に残る型で勉強しないと、また抜け落ちます。ではどのようにすれば、頭に残るのでしょうか。それは自分の頭と相談して仕込む方法です。暗記例文をいつでも引き出せるように手近に置いて何度も音読することです。そして書けるようになったかどうかテストしてみるといいです。そうすればいつのまにか覚えてしまいます。頭はいつも手元にあって使っているものを優先させます。

よく英文法は、理屈が先か暗記が先かという議論がありますが、私は暗記優先と生徒に言ってます。暗記しながら慣れると、理屈は自然と納得すると言っています。例を挙げて申しますと、秋に入塾した高1の男子で「中間が悪すぎた。期末が悪いと留年かも」と言うので、早速期末の範囲の中心となる関係詞の対策から始めました。私は家でも勉強しないと伸びないと思い、来週の授業までに何をやるかを重点的に指導しました。具体的には教科書ノート作りです。月並みな方法ですが、左ページに赤ペンで英文を書いて、右ページにその日本語訳を書いて、左ページを赤シートをあてて口頭で英作文を繰り返すというです。授業では、英作文テストを行い、私が添削しました。

 英文は教科書内容と塾用テキスト、それに市販の参考書からよく出題される例文を抜き出しました。授業は、板書の講義ではなく、教科書と塾テキストの解説を読み合わせをして、間違いやすいポイントは、板書で説明しました。例えば、 This is the place (     ) I want to visit.という問題で、カッコに 関係副詞 where を選ぶ生徒が多いです。正解は関係代名詞目的格の which です。この問題は、本当によく出題されます。This is the place (     )I was born.の場合には、in which か whereになります。私は生徒に考えさせながら答えさせました。類題でしばらく演習すると、This is the place (     ) has a beautiful garden. で、すぐに which が答えられました。できる生徒は、ポイントをつかむのが速いですし、それがわかっているか確認するように問題を解いてゆきます。その解き方がだんだんと身に付いてゆきました。その生徒は期末テストで十分な得点を取り挽回できました。その答案を見ますと、よく書けているところには、赤ペンで波線が引かれて good と書かれています。やはり結果を出して学校の先生から認められることは、本人に大きな自信とやる気を与えるように思えます。今、本人はますますやる気になっています。
読み合わせのあと、演習+その場で即添削は、1対1の個人指導でしかできません。添削中心の授業は、本当にわかるまで書かせますので、文法力だけでなく、英文構成力も養成できます。これが英検や模試の英作文でも抜群の威力を発揮します。

また、今年度から高校英語の学習指導要領が大幅に変更になります。中でも注目すべき点は、やはり単語数です。これまでは、高校卒業までに3000語でしたが、今年度からは、小学で700語、中学で1800語、高校で2500語、合計で5000語になります。
しかしその全てが書けなければならない単語ではなく、意味さえ知っておけばよい単語も含まれています。受容語彙と発信語彙(詳しくは文科省HPをご覧願います)
当塾では、従来の単語テストをやめ単語熟語の読み合わせを行います。同時に、わからない単語が出てきても、すぐに意味を調べずに、前後の流れから意味を推測する練習をします。

例えば前回英検3級を取得して、いきなり準2級の長文を解いてみて、難しくて解けないと感じるならば、私はまずわからない単語に線を引いて、文の中で主語、動詞、補語といったどの位置にあるかを確認し、周りの単語からその意味を考えさせます。この考え方は、筆記1の周りの単語から(  )にどんな単語を入れたらよいか選ばせる20問の解き方と同じです。そして数を解きこなすと、慣れと感が働きますので、大体の内容が把握できるようになります。そして絶対に覚えておかなければならない準2級用の単語熟語集を毎回200語づつ読み合わせを行いますので準2級のレベルをつかみ対策もたてやすくなり、自信が付いたところで受験すれば、合格できます。また英検2級も準2級と形式が似ていますので同じような指導を行い、3年の夏までに2級取得を目指します。

さらに大学受験対策として、速読トレーニングを行います。200語くらいの英文を基礎から段階的に読み進めてゆきます。中堅レベルになると、わからない単語が必ずいくつか出てきます。その場合も意味のまとまり毎にスラッシュを入れながら、最後まで読みきって全体の流れを考えてみます。テストには時間制限がありますので、問題文に時間を取られないように、流れで理解する練習をします。リスニングと同じように、止めずに流すです。流れを大切にすることがわかれば、読みやすくなりますし聞き取りやすくなります。さらに単語数を増やすだけでなく単語の語順を把握することが重要であることが認識できます。語順を意識して読むことで、その単語の文での働きがわかります。最後に受験用単語熟語集の読み合わせを行い、模試において、よく言われる偏差値58の壁を突破し60越えを目指します。また、今年度から高校英語の学習指導要領が大幅に変更になります。中でも注目すべき点は、やはり単語数です。これまでは、高校卒業までに3000語でしたが、今年度からは、小学で700語、中学で1800語、高校で2500語、合計で5000語になります。
しかしその全てが書けなければならない単語ではなく、意味さえ知っておけばよい単語も含まれています。受容語彙と発信語彙(詳しくは文科省HPをご覧願います)
当塾では、従来の単語テストをやめ単語熟語の読み合わせを行います。同時に、わからない単語が出てきても、すぐに意味を調べずに、前後の流れから意味を推測する練習をします。

例えば前回英検3級を取得して、いきなり準2級の長文を解いてみて、難しくて解けないと感じるならば、私はまずわからない単語に線を引いて、文の中で主語、動詞、補語といったどの位置にあるかを確認し、周りの単語からその意味を考えさせます。この考え方は、筆記1の周りの単語から(  )にどんな単語を入れたらよいか選ばせる20問の解き方と同じです。そして数を解きこなすと、慣れと感が働きますので、大体の内容が把握できるようになります。そして絶対に覚えておかなければならない準2級用の単語熟語集を毎回200語づつ読み合わせを行いますので準2級のレベルをつかみ対策もたてやすくなり、自信が付いたところで受験すれば、合格できます。また英検2級も準2級と形式が似ていますので同じような指導を行い、3年の夏までに2級取得を目指します。

まとめとして、口幅ったいようで恐縮ですが、中高生英語の新指導要領を読んで私が思いますことは、ついに英語の自由競争が始まったのではないかということです。これまでは、各学年ともあまり先に進まないようにいわば押さえられていましたが、その学年枠が外された感じがします。まるで伸ばせる者から伸びていって欲しいという感じがします。
例えば中1の改定版教科書に新しく不定詞の名詞的用法が出てきます。私は「ついでに2年で習う副詞的用法も形容詞的用法も勉強しますか」と尋ねると、生徒は「以前他塾の講習会で、もう習った。3用法の区別を復習したい」と答えました。できる生徒ほど、勉強しないとできるグループから取り残されてしまうという危機感を持っていることは確かです。またその危機感があればこそ、本人の支えとなり、日々の努力を重ねてゆくものと思います。
しかし、その一方で、いたずらに不安を煽るつもりはありませんが、これからは言われなくても進んで勉強する生徒と、「まだ、受験勉強は早すぎる」と、ただ学校の授業だけを勉強する生徒との間にますます差が開くように思います。その差は学年が上がるにつれて広がってゆくはずです。
では、もう手遅れか。挽回のチャンスはないのかと問われれば、私は、十分にあるとお答えしたいと思います。ただし習うのを待ってないで、自ら調べて進めてゆく姿勢が必要です。以前はゲームばかりやってたのに、当塾でお預かりし自分からやり始めた高1生の例を申しますと、始めは、ただ受験のために勉強する様子でしたが、自分の勉強法が確立され、実力が付き結果を出し自信が付くと、もっと伸ばしたい、周りのみんなに負けたくないという気持ちになるようで、そこから本当の受験生になります。最近の入試傾向をふまえて、よく言われることは、もう暗記だけでは通用しないということです。暗記は得意でも論理の展開を把握したり、図や表を見ながら考えて解く問題が苦手な生徒には、試験時間内に問題を解く速さと正確さが要求されます。私は、過去問や予想問題で得点力を伸ばす実戦演習を行います。受験のために必要な集中力を継続させ、思考力を養う読解演習を積み重ねてゆけば、できる生徒に追い付き追い越すことが可能です。

 最後に、繰り返しになりますが、今年から高校生の指導要領が大幅に改定されます。特に、英会話に代わり論理表現が新たに設けられ、授業内でプレゼンテーション、ディスカッション、ディベートなどの発信力を高めることを目的とした授業が行われます。これが受験英語に直結するかどうかは、わかりませんが、一つ例を挙げて申しますと、中学生は、昨年度から新指導要領になり、当塾の中1生が「最近、英語がおもしろくなってきた」と言うので、その理由を求めると「学校の先生が、いきなり先週の日曜日何をしたか。みんなに尋ねた。自分も答えられたし、みんなの発表を聞くのも楽しかった。中でも、ある女子が
I went shopping in Takadanobaba.と答えた。するとある男子が、in ではなく toではないかと質問した。先生は、高田馬場で買い物をしたわけだから in でよいと言われた。みんな、なるほどと納得した。英語って、みんなで使ってみると本当に楽しい。ますます興味がわいてきた」と答えてくれました。習った表現をすぐに使ってみる。これで英語がより身近なものになって表現力が付いてゆくはずです。しかし高校生の場合は、高校によってかなりレベルの異なるものになるように思います。またそれに伴い発表などの下準備や予習でかなりの時間が取られそうに思います。今でさえ、学校の予習や確認テストで忙しい日々を送っていると思いますが、どの教科も内容が増えますので、さらに忙しくなるのは明らかです。このような状況で受験勉強を進めてゆくならば、時間をかけず効率的な勉強法が不可欠ではないかと考えております。そのためには計画性と実行力で勝負です。また適時進度チェックを行い受験までの限られた時間を最大限に有効活用できるように指導してまいります。

 また、共通テストの詳しい内容や対策法、勉強法については他塾様、予備校様、出版業者様のHPをご覧願えればと思いますが、以前のセンター試験に比べ時間は80分で設問数も約50問で同じでも、語数が大幅に増えました。リスニングもまた30分で約30問も同じですが、語数が増えました。そのため速く正確に解く力が必要です。ところが、ある高1の生徒は「姉から一般受験の合格枠が少なくなっていると聞いた。共通テストは受けず総合型選抜(旧AO)を考えたい」と言いますし、また別の高1の生徒は「共通テストでは点数が取れそうにないので学校推薦型選抜にしようかと思う」と言います。私は、推薦はあてにならない。高3の夏までは一般選抜だけ考えましょうと言ってます。日々の勉強を大切にして、過去問や同レベルの予想問題を解くことを積み重ねてゆけば、知識が増え解き方も身に付いてくるので必ず速く解けるようになると励ましています。昔からよく継続こそ力なりと申しますが、その言葉を言葉通りに実行した者が勝利をつかむという気がいたします。どこに受かるかも大切ですが、受験勉強をやりきったという達成感こそは、自分を大きく成長させ自信を与えてくれるはずです。また本人とともに努力したライバルを含めた友人達がいて、味わえるもののように思います。受験は、一人でこもると失敗の元です。それよりは、自分を敢えてさらけ出すことで、自分の相対的な実力がわかり、到達可能な努力目標が定まり、他の生徒と比べて弱点補強すべき点がわかります。これは、発信力を高めるための努力と共通した面があるように思います。

 ※お願い 当塾には入塾基準はありませんが、私が本文中で申しました選抜クラスについての基準は、各塾様、予備校様により様々だと思います。詳しくはそちらにお問い合わせ願います。
 共通テストにつきましては、大学入試センターHPをご覧願います。
新学習指導要領 高校につきましては、文科省HPをご覧願います。


Q28  私立男子校新高3です。共通テストについてお尋ねします。そちらではどのような対策をされてますか。息子は中学生の時は、文法が得意で父親とよく勉強していましたが、高校に上がると以前ほどできなくなりました。特にリスニングが苦手になったようです。父親は国立大卒で金融関係に務めておりますが、勉強法のアドバイスをしようとすると、息子は自分には自分のやり方があると言って聞く耳を持ちません。最近では父親とのいさかいが絶えず、父親は「実力もないくせにプライドだけが高い奴が一番使いものにならん」と容赦ありません。(私が、現在塾に通っていますか。家庭学習は自主的にやってますかとお伺いしたところ)本人は国立志望で、学校と塾の勉強で手一杯の様子です。リスニング対策について今の塾の先生にお伺いしたところ、その塾では英文法と英文解釈と単語熟語テストで年間カリキュラムが組まれており、リスニングは市販の教材等で生徒各自で対策してほしいというお考えでした。また学校の三者面談で先生から、英語の成績が不安定でムラがある。いい時はいいのですが。とご指摘いただきましたが、その原因は、本人の実力なのか意欲なのか勉強法なのか、わかりません。私(母親)は、リーディングが不安定でリスニングも苦手のままで受験本番を迎えても決してよい結果にはならないと思います。そこで今の塾はそのままで、そちらで弱点補強をしていただき、リスニングの対策と難しい長文だと手が出ないという苦手意識を取り除いていただければと思いますが、いかがでしょうか。 

  A  お引き受け致します。国立理系は科目負担が多く、また秋以降は、学校も塾も答案作成演習など、より実戦的な授業になるため当塾に通う余裕がなくなるかもしれません。むしろこの夏あたりまでの約半年間と割り切って通っていただいたほうが、リーディングもリスニングも解くコツがつかめるかもしれません。しかしその前にお父様との関係を修復させ、味方になってもらったほうが良いように思えます。最近では、お父様がひょっこりと勉強中に入ってくるという話を生徒からよく聞きます。2つご紹介しますと、まず高1男子生徒が自室で英語の教科書の予習をしているところに、お父様が「ちょっといいか」と入ってくるなり「何やってるんだ」と覗き込んできて「ちょっと最初っから読ませろ」と言って読み終わると、「そうか、よし、わかった。その調子でがんばれ」と言って出ていかれようとするので、「わかってんだったら教えろよ」と本人が言うと、「自分で考えろ。それが勉強だ」と言ってドアが閉められそうです。生徒が予習していた内容は、宇宙ゴミに関するもので、なぜ宇宙ゴミが出るのか。解決策としてどのようなことがなされようとしているのか。教科書をまとめて来るのが学校の宿題だったそうです。それからしばらく日をおいて、お父様から呼ばれてテレビの前に座ると、宇宙ゴミに関する番組が始まったところでした。それ以降しばしばNHK特集やBSの番組をお父様と一緒に見るようになったそうです。一人で見るよりもお父様と見たほうが、たぶん理解が深まり知識として深く定着するように思えます。最近ではTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の番組を一緒に見たそうです。「どんな内容でしたか」と私が質問すると、TPPの成り立ちとこれまでの経緯、今後の課題がまとめられた番組で内容をかい摘まんで説明してくれました。このような時事問題に興味関心を持ち慣れ親しんでおくことは、視野が広がりますので、いろいろな考え方があることが容認できます。そして相手の立場を理解できたり、論理の流れ、展開に自然についてゆけるようになり、詳しく知り深く考える柔軟な思考力を養成します。またテストの際に初見の英文で、時事番組を視たり新聞記事を読むように、どんなことが書いてあるか読み取ってやろうという勢いをつけることに直結するように思えます。
もう一つは、中3女子生徒で自室で勉強していると、お父様が「連休の予定のことでちょっといいか」と言って入って来ると「ほぅ現在完了か。昔やったなぁ」と言うので、たまにはパパと勉強するのもいいかと思って「現在完了の用法の区別がよくわからない。パパ教えて」と言うと、その言葉を聞くとすぐさま食卓から椅子を取って、さっと戻って来ると、「待って」という間もなく隣に座ってパパとの勉強が始まったそうです。ところが「青木先生は、ポイントを言ってから説明してくれるから分かりやすいけど、パパの説明には順番というものがない。だからやたら長い。もういい。もう聞かない。でもパパと勉強の話ができてよかった。特にパパの学生時代の話は楽しかった。でもラインもスマホもない生活は私には無理」と言うので「またパパを自室に呼んであげたらどうですか」と私が提案すると、「それ却下。そうだ、それよりここの塾に呼べばいい」と言ってうまくかわされてしまいました。

 話を息子さんとお父様との関係に戻しますが、結果を出せないじれったさは、受験生なら誰しも持っている気持ちだと思います。周りの生徒には負けない自信があっても、なぜトップグループと差がついたのか、トップグループの生徒は今どんな勉強をしているのか、どのようにしたら追い付けるのだろうと悩みは尽きないと思います。お父様は、高校時代にはおそらくトップグループにいらしたのではないかと拝察いたします。そこでお父様が共通テストの問題を息子さんの前で解いてみせられたらいかがでしょうか。ポイントは80分の時間の使い方です。お父様なら、どこに時間をかけ、どんなふうに解くかやってみせることで、効率的な解き方の具体的な例が目の前に示されることになりますので、本人にとっても必ず得るものがあると思います。これまでの解き方のこだわりを捨てるには、これが一番効果的です。息子さん本人の考え方が入ってないため、新しい観点から問題が解かれてゆき、これまで気付かなかったことが見えてくるはずです。しなければならないことを先にせず、しなくてもよいことをして時間を浪費していたことに気付くでしょうし、速く読み速く解かねば時間がないという焦りが却って逆に迷いを生み時間を浪費していたことに気付くはずです。おそらく誰が解いても全部を丁寧に和訳している時間はありません。私が推察するのも恐縮ですが、お父様は、速読するところと精読するところを使い分けるなどの何らかの読解術をお持ちのことと思います。一方でお母様の話から察しますと、息子さんは精読にこだわるため、設問数が多かったり問題文が長かったり難しかったりした場合は、時間に押されて納得のゆく答案ができなくなるように思えます。お父様が効率的な解き方をやってみせ、伝授することにより、息子さんにはスマートな解き進め方が身に付くはずです。そして最後に「父さんは最後まで逃げずにやり抜いた」と一言添えていただければと思います。その言葉がどれほど本人を励まし勇気づけやる気にさせるか、はかりしれません。お父様がいつも見守って相談相手になってくだされば、これほど強い支援はありません。問題の解き方も、まず設問を見てそれから問題文を読むなど、例えばこの1題を15分で解くとしたらどう解くか、というような解き方になると思います。解き方を変えるだけでこれまで苦手とさえ思えた英語長文が、楽しくなりまた最後まであきらめないねばりが出てきます。高3になってから偏差値を上げるのは大変ですが、楽しく解くようになると、このねばりが効いて残り時間を集中して解きますので偏差値の伸びが期待できます。

次に共通テストにおける当塾の指導の特色についてご説明いたします。Q27と重複するため、それ以外の内容を申し上げます。
共通テストで注目すべき点は、リーディングとリスニングの配点比が大学によってまちまちであることです。センター試験に比べてリスニングの比重が高まりました。もはやリスニング対策無しでは合格点に達しません。しかし別々に対策をすると時間も要しますし非効率です。当塾では、少しずつでもいいので毎日英文を聴きながら読むように指導しています。よく「習うより慣れよ」と申しますが、真似て慣れて自信がついて余裕が持てるようになれば、聞き取れて、英語を英語のまま理解することに一歩近づきます。その土台となるのが音読です。
当塾では、1対1の特色を生かして問題文の音読を重点的に行います。その理由は、問題文で疲れない読み方を心がけ、落ち着いて解く時間を確保するためです。我流で勢いで速く読むのではなく、英語のリズムで読んだ方がむしろ速く読めますし疲れません。加えて、英文の内容も頭に入ります。英語のリズムを身に付ける効果的な方法は、シャドーイングです。例を挙げて説明しますと、進学校の中3男子生徒が「シャドーイングは毎回授業始めにクラス全員でやっている。家ではやってない」と言うので、後日たまたま振り替えで授業が彼の前になった付属中の中3女子生徒に残ってもらって、2人とも教科書が同じですので、彼が入室してきた時、あるページを読んでもらいました。丁寧にゆっくりと読んでくれました。彼の方は驚いた様子でしたので、彼女にさらに少し前のページを読んでもらいました。「読めるかなぁ」と言いながら、黙読してを読み方を思い出したようで、教科書を見ながらはっきりとした口調でしっかりと読んでくれました。「私は、この内容を十分に理解していますよ」という自信が伝わってくる読み方でした。シャドーイングするとリズムで覚えますのでそのリズムを思い出します。おそらく覚えていた英文は、自然と口をついて出て来たのだと思います。リスニングの場合は、その逆で頭が自然と聞き覚えのあるリズムを探すのではないかと思います。テストで「これならいける」と思う瞬間は、聞き取れると思うだけでなく、ついていけると自信を持った瞬間です。普段からシャドーイングをする時、発せられる音の高低とか長短とか強弱とかを意識しながら丸ごと真似る�
�もりでシャドーイングすると、自然と英語のリズムが身に付きます。
彼女が退室後、彼と英語のリズムについての話になりました。
私は彼に「無理強いはしないけど論より証拠とも言うし、しばらく自分に合う方法かどうか
試してみて、判断したらどうか」とアドバイスしました。それから彼の本気のシャドーイングが始まりました。彼は「読めば読むほど読み易くなる」と言った通り、彼女に倣って誰かに読み聞かせるが如く、ややゆっくりの速さで間を取って読むようになりました。英語のリズムを意識することが長文読解にもリスニングにも役立つと納得できれば、さらに多くの長文をシャドーイングして、読み込んで自分の英語力に磨きをかけてゆくことができます。よく英語を英語のまま理解すると申しますが、我を捨ててありのまま英語に任す姿勢が伸ばす秘訣であると思います。なぜなら余裕が生まれ、考えながら先の展開を予測する予測読みができるようになるからです。
この予測読みが速読術につながり、設問に答えるための時間に余裕を持たせます。私はリーディングもリスニングも一体のものと考えます。よく英語4技能と言われますが、与えられた英文なら、読む=聴くですし、自分で作れば、書く=話すです。読むも話すも口を使います。頭に浮かんだ英文をすぐに口に出す。CDを聴きながら長文を何度も読んで頭に叩き込む。英文法の例文を何度も口に出して書きながら頭に叩き込む。口と手と頭を同時に使うことで、発信も受信も1つになり4技能は1つの勉強法で身に付きます。

もし当塾で息子さんをお預かりすることになれば、長文集を用いてシャドーイングを指導します。それぞれ標準とやや遅めの2種類ありますので、やや遅めの方を使います。また英検2級と共通テストのリスニングも速さを変えてシャドーイングとしても活用できます。さらにシャドーイングをやってると英作文が強くなります。頭にひらめいたらすぐ口に出す。書いてみる。読めば読むほど、聴けば聴くほど、そのひらめきは冴え渡ります。ピンとくる直感、場数を踏んだ経験からくる直感こそ武器となる英語力です。
最後に、ただ1つ難点がありまして、シャドーイングは、かなりの時間を喰われます。そこで慣れて要領がわかれば、家庭で毎日行い、塾では音読してもらうようにしています。シャドーイングしてきたことの発表の場を用意してあげることが、確認と次の目標設定になります。力がついてくると、英語表現が口をついて出て来るようになり、さらにこれまで仕込んだ英語を使ってみたくなります。口を使えば英会話ですが、私は英作文の問題を解くように指導しています。与えられた条件に対してどのような英文を作ればよいか、通じる英語、使える英語とはどのような表現なのかがわかってきます。解答解説を読みながら自分の表現を改め、新たな使える表現を学び取ります。さらなる高みをめざし、着実にスキルアップ、ブラッシュアップされていることが、今実感できます。

※お願い
英検リスニングについては、英検HPに詳しく説明されています。そちらをご覧願います。
共通テストリスニングについては、大学入試センターHP に詳しく説明されています。そちらをご覧願います。